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グランプリシリーズ開幕で、シーズンが本格スタート(3ページ目)

今週末から、グランプリシリーズが開幕します。グランプリシリーズの楽しみ方、スケートアメリカの見どころなどをご紹介します。

執筆者:長谷川 仁美

スケートアメリカのみどころは?

さて10月24日(といっても時差が大きいので、日本時間では25日の朝)にスタートするスケートアメリカ(シカゴ)では、どんなことに、目を向けてみるのがいいのでしょうか。

男子シングルでは、世界選手権銀メダリストの町田樹が、今シーズンのプログラムを初披露します。ショートプログラムは『ヴァイオリンと管弦楽のためのファンタジー』、フリーは『交響曲第九番』(ベートーヴェン)。1シーズン1シーズンを大切に過ごしていく戦いぶりに注目です。

デニス・テン(カザフスタン)の演技も楽しみです。2013年世界選手権銀メダリスト、ソチ五輪銅メダリストのテンは、ケガなどの影響もあり、これまでグランプリシリーズでの表彰台経験がありません。20歳とまだ若い彼の、この4シーズンの歩みを見つめましょう。

昨シーズンブレイクしたジェイソン・ブラウン(アメリカ)の楽しい演技、現役続行を決め世界選手権表彰台を目指すジェレミー・アボット(アメリカ)の繊細で心にしみわたる大人の演技も楽しみです。ジュニアから上がってくる16歳、アジアン・ピトキーエフ(ロシア)の一生懸命さがかわいらしい演技にも注目です。

女子シングルでは、今シーズンすでに数試合に出場して、セクシーでダイナミックな演技を見せているエリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)。ソチ五輪優勝のアデリナ・ソトニコワ(ロシア)と、小さなころからライバルとして成長してきた17歳ですが、ソチ五輪に出場できませんでした。その悔しさゆえなのか、今シーズンのスタートダッシュがものすごい! この快進撃の行方を見守りたいです。

ロシアからは、15歳のエレーナ・ラジオノワも出場します。身長は伸びたけれど、元気でがつがつ滑っていくスタイルは健在。元気でパワフルな演技のグレイシー・ゴールド(アメリカ)や、ジャパンオープンで力強いジャンプで好演した長洲未来(アメリカ)、スピード感あふれる演技の今井遥にも注目です。

日本ではなかなか見る機会の多くないペアとアイスダンスですが、2人だからこそ使える空間が広く、ダイナミックでロマンティックで、2人が醸すドラマも多種にわたる、シングルとはまた違った面白さを堪能できるカテゴリーです。機会があったら、ぜひ見てみてください。ペアにもアイスダンスにも日本選手は出場しませんが、アイスダンスでは、世界トップカップルが3組抜けた今シーズン、4シーズンの様相を左右しかねない、上位争いの初戦の今大会、表彰台争いが注目されます。

ペアでは、川口悠子&アレクサンドル・スミルノフ(ロシア)の演技に注目したいです。ソチ五輪での活躍を目指していた2人ですが、昨シーズン序盤にスミルノフが怪我をしたため五輪に間に合わず、残念な思いをしました。五輪で自国民たちの前で見せたかったフリー『マンフレッド交響曲』、感銘を受けずにはいられません。今シーズンもフリーは同じ曲。ぜひチェックしてみてください。

スケートアメリカの結果は、こちらのサイトからご覧いただけます。
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