イラクに関する声明発表で相場ムードが一変
日経平均株価は8月8日、寄り付きでは1万5000円を上回りましたが、その後は1万5000円を割り込んで下落。前場が終わった11時30分時点、株価は1万4800円を下回って推移しています。たった1週間前の7月31日には取引時間中に1万5759円の高値をつけたばかり。その時は更なる株価上昇が期待されていたのも記憶に新しいところです。しかし、アメリカの株式市場の下落に加え、ドル円相場の円高進行、オバマ大統領のイラクに関する声明発表といった悪材料が重なって相場のムードは一変してしまいました。
大幅な株価下落は久しぶりですから、さすがに今後株式市場はどう動くのだろうかと気になっている人も多いことでしょう。そこで、今後の動きを予測してみます。
日経平均株価のチャートをまずは確認
日経平均株価の日足チャートを見てみましょう。これまで何度か言及してきましたが、2013年年末に高値1万6320円をつけた後は、ざっくり言うと下限が1万4000円程度、上限が1万5300円程度を目安にしたボックス相場を形成してきました。上値抵抗線と下値支持線をひきました。
そして、丸印をつけた所が7月31日につけた高値1万5759円ですが、そのボックス相場を上に抜けたことがわかりますね。ですが、8月8日現在、株価は再びこれまでのボックス相場の水準に戻ってきていることがわかりますね。
これを踏まえて、日経平均株価の今後の動きを考えてみましょう。
今後の動きを予測してみる
日経平均株価は丸印をつけた7月31日のあたりで、これまで何度か言及してきたボックス相場をいったん上にブレイクしました。しかし、8月8日現在、1万4800円を割り込む水準に押し戻され、株価が再びボックス相場に戻ってきていることがわかります。こうした流れを考えると、株価が上にレンジをブレイクしたという事実が「騙し(だまし)」だったという可能性が考えられます。株価の上昇が騙しであった場合、株価は再びボックス相場のレンジ内で動くと想定した場合、株価はいまだ下落している途中であると考えることができます。
株価は常に上昇と下落を繰り返しているので、いずれは下げ止まり、再び上昇に転じることでしょう。ですが、下げ止まりの価格がわからないのであれば、急いで株を買う必要はありません。高値掴みさえしなければ、大きく損失を抱えるということもないからです。
株価暴落だからと急いで買ってはみたものの、投資スタイルは人それぞれ。すべての人が儲かるわけではありません。まずは株価が底を打ったことを確認してから、株を買っても遅くはないのではないでしょうか。
投資の判断につきましては、ご自身の責任でお願いします。