限られた診療時間内でうまく頭痛を伝えるには、数字を意識して具体的に話すことがポイントです
そこで今回は、初めて頭痛外来を受診するときに、医師に伝えるべき8つのポイントをお話します。
医師に伝えるべき8つのポイント
1. 頭痛は何歳ごろから起こり始めたのか?小学生から?働き始めた頃から?出産後?それとも50歳を超えてから?何歳で頭痛を感じ始めたかは、とても貴重な情報です。大まかでもいいので、いつごろから始まったかは、必ず伝えましょう。
2. 頭痛の頻度
毎日、頭痛が起こりますか?何時に起こりますか?1週間に1回?それとも数ヶ月に1回?回数によっては、予防薬が必要となったり、内服内容が異なります。また、頻度で分かる頭痛のタイプもあります。
3. 1回の頭痛が続く時間
数時間で治まりますか?それとも、数日続いている?発作的に短時間だけの頭痛?24時間起こりっぱなしの頭痛?「自分にとってはこれが普通の頭痛」と思っていても、なかなかお医者さんには伝わりません。頭痛は、持続時間も千差万別です。
4. 頭のどの辺りが痛いのか?
多くの人が頭痛といえば、コメカミ周辺の痛みだと思っているようです。ですが、頭痛によっては、後頭部、首筋、耳の後ろ、眼の周り、これら全てが頭痛の一種となります。また、頭の一部ピンポイントで痛みを感じるのか?頭全体?左側だけ?それともハチマキ状?どのあたりが痛むかで、頭痛診断も異なってきます。
5. どんな感じで頭痛を感じるのか?
ズキンズキン?締め付けられるような痛み?刺すように痛い?ハンマーで殴られたような痛み?ピリピリする?電気が走るような痛み?いきなり頭痛を言葉で表現することは、難しいかもしれません。受診前に、頭痛の質を伝える準備をしておくことが大切です。
6. 頭痛の重症度
頭痛が起こると寝込んでしまう?動けない?仕事にいけるけど、仕事にならない?家事はできる?日常生活が何とか送れる程度?頭痛の重症度は、治療方針を決める要素です。これまで仕事を欠勤したり、学校を早退した日数を伝えると、より具体性が増します。
7. 頭痛以外に起こる症状の有無
熱が出る、吐き気がある、めまい、手足のシビレ、ろれつが回らない、ぐったりして眠い、体がむくむ、耳鳴りなど、頭痛以外の症状に、治療のヒントが隠れている場合もあります。積極的に医師に伝えましょう。
8. どんなきっかけで頭痛が起こるのか?
生理の前、生理の終わりかけ、週末、寝すぎたとき、寝不足、ストレスを感じたときなど、人によって頭痛が起こるきっかけは異なります。自分の頭痛が起こるきっかけを知ることは、効果的な早めの対策にもつながります。
「頭痛がつらいです。」と訴えるより、具体的な症状を述べる
頭痛に悩んで受診されるのが、頭痛外来です。しかし、いくら頭痛の大変さを漠然と訴えても、あなたにあった治療の糸口は見つかりません。限られた診察時間です。短時間で的確な頭痛診断をしてもらうために、この8つのポイントを意識しましょう。症状や重症度、回数などできるだけ数字を意識して、具体的に話すことが大切です。しっかり医師にあなたの頭痛を伝えて、一刻も早く頭痛のない快適な生活を手に入れましょう。