「とれいゆつばさ」の車内~足湯、湯上りラウンジなど
山形、新庄方面に向かって走るときの先頭車となる16号車が、足湯のある「くつろぎの間」だ。2つある湯船は、山形の県花「べにばな」色に塗られ、黒塀のような側壁、木質ルーバーで囲われた趣ある室内となっている。
40度の足湯に温まりながら流れゆく車窓を眺めるのは、今までにない画期的な列車旅だ。板谷峠の絶景や蔵王などの山並みを見ながら足湯に浸かってみたいものだ。
なお、技術的な理由から、足湯は温泉ではなく、衛生上の観点から毎日お湯は入れ替える。また、足湯を利用するには、原則、「びゅう」ツアーを申し込み、足湯利用券をあらかじめ購入する必要がある。満席でない場合に限って、車内で足湯利用券を販売する。この車両は足湯のためのものなので、座席指定席はない。
15号車は「湯上りラウンジ」。カウンターでは、沿線の地酒や山形のワイン、果物の産地山形にふさわしくフルーツジュース、おつまみなどを販売するバーカウンターがある。ここで購入したものは、自分の席に持ち帰ってもよいし、15号車にある畳のお座敷でグループで飲食することもできる。畳敷きといっても、掘りごたつスタイルで、靴を脱ぐ必要はない。テーブルは本桜。飾り棚や簾風のブラインドなどさりげなく和風の寛ぎの雰囲気を演出している。
12~14号車はお座敷指定席で、すべてテーブル席だ。通路をはさんで4人掛け席と2人掛け席がずらりと並ぶ。テーブルは広げることができ、飲食物を余裕を持って並べることができる。新庄行きの下り列車と福島行きの上り列車では、異なる弁当が用意され、往復乗車して2種類楽しむのもいいだろう。
11号車は、元グリーン車。シートを新たな色合いのものに取り換えた以外は変わりない。但し、この席を普通車指定席として利用できるのはお得であろう。