キレイな写真を撮りたいなら三脚を使えば良いのだけど

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マンフロット「befree」23600円。三脚、ボール雲台、キャリングケースのキット価格。

キレイな写真を撮るコツは、それは色々ありますが、基本的なカメラの操作や露出のコントロールなどを覚えた後なら、三脚を使うのが、最も手っ取り早い「キレイな写真を撮る方法」です。これは、ちょっと写真を撮っているひとなら誰でも知っている事だし、その効果もかなり劇的な物があるのですが、あまり実際に言っている人も少なかったり、実践している人も、特に初心者にはあまりいません。

この、プログラムAEとオートフォーカス全盛の時代、写真撮影時の、最もしやすい失敗は手ブレです。手ブレ補正機能の進歩も凄いので、あまり目立たなくなってはいますが、手ブレしていない写真と、手ブレが補正された写真では、シャープさが全く違います。並べて比べると、一目瞭然というくらい違います。そして、シャープに写った写真というのは、それだけで、何だか迫力もあるし、キレイな印象を与えます。デジカメの解像度が上がった現在、その差は、さらに大きく感じられるようになっています。

その手ブレをゼロにしてくれるのが三脚ですから、効果が絶大なのは当然です。それこそ、普段使っているレンズを、高価でシャープな描写力に定評があるレンズに変えるよりも、三脚を使う方が目に見えて効果的です。ただ、三脚は持ち歩くには大きいし、重いし、セッティングも面倒だし、スナップ撮影にいちいち三脚立てていられないし、などなど、まあ、要するに邪魔くさいんですね。だから、あまり街中で三脚を使って撮影しているアマチュア写真愛好家を見かけることはありません。

一方で、鉄道撮影の子供とか、野鳥撮影、プロの撮影現場、ブツ撮りの現場、といったところでは、手持ちの方が少ないくらいです。皆さん、三脚を使っています。シチュエーションが許すなら、三脚を使った方が良いことは、皆さん知っているのです。それでも、持ち歩くのは面倒だし、いわゆる小型三脚は用途が限定されるし、大きなカメラには付けられないし、だったら、手ブレ補正機能に任せてしまった方がいいかも、という感じになるのも無理はありません。

持ち歩く事を考えて作られた三脚「befree」

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付属のキャリングケース。パッド入りで肩から下げてもゴツゴツしない。

それでも、三脚を持ち歩きたいと思ってしまったガイド納富が、とにかくフルスペックの三脚で軽い物を探していて辿り着いたのが、マンフロットの「befree」です。元々は、そのコンパクトさと軽さに惹かれたのですが、使って見ると、細かいところに細かいアイディアがしっかり組み込まれていて、その絡繰というか、機構というか、アイディアというか、そのいちいちが気に入ってしまいました。もちろん、三脚ですし、三脚としてしか使えないのですが、そのギミックとコンパクトにするためのアイディアに、「モノ」としての面白さを感じてしまって、すっかり愛用品になってしまいました。そもそも、それを感じてしまうことが「気に入る」という事なのですから。
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A4の本と並べても、対角線より少し大きい程度。大きめのカバンなら収納出来るコンパクトさだ。

まず、そのサイズですね。折り畳んだ状態だと、B4ファイルサイズのブリーフケースに入ります。大きめのA4ブリーフケースやビジネストートにも入ります。それでいて、展開すれば、ビデオ撮影用の三脚としても使えるくらいの高さ(全伸高144cm)もあります。耐荷重も4Kgですから十分です。そして、キャリングケースも付属しているので、カバンに入れなくても持ち歩けます(ただ、このキャリングケースのデザインだけが、ガイド納富はどうにも気に入らないのですが)。
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開く時は、脚をこのように180度反対側に回す。

そして、コンパクトに折畳むためのギミックですが、脚を反対方向に閉じてるんですね。こうすることで、雲台部分も脚の中に収納出来るので、畳んだ時の全長を短くすることが出来るわけです。また、元々、エレベーターの上下や雲台の操作を、直接手で行うようにして、ハンドルなどの余計なパーツをなくして、畳んだ時の凹凸を極力少なくしています。その結果、脚の長さだけで収まっているわけです。

ギミックが機能と使い勝手に直結する

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この銀色の部分を親指で押し上げて回転させることで、脚の開く角度を2段階に設定出来る。

脚の開閉部分に使われている「2段階開脚角度セレクター」がまた堪りません。新たに特許を取得したというこの機能は、仕組そのものはシンプルで、単に、脚の開きを制限するストッパーを可動式にしているだけなのですが、その操作性の良さというか、片手で素早く設定出来るのが嬉しいのです。三脚を立てる時は、片手で三脚本体を持って、もう一方の手で脚を出したりといった操作をするので、片手で動かせることが大事なのです。また、コンパクトに畳むために脚の開きを無制限にする必要があるわけで、その開きの制限のオンオフと開きの角度の設定を、一つのインターフェイスで実現しているという事にもゾクゾクするのです(しますよね!)。
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開くと、普通の三脚になる。脚も三段階に伸びるし、雲台もエレベーターもスムーズに動く。

脚を開いてしまえば、後は、ほぼ普通の三脚として使えます。エレベーターも、雲台の角度の調整も、カメラを持った状態で直接動かすのが、通常の三脚と違うところですが、これも慣れると、手持ち撮影的な感覚で操作出来るので、むしろ使いやすいというか、細かくカメラ自体を動かす場合、面倒が少ないように感じました。角度を変える操作が億劫にならないため、様々な構図を試すことが出来たのです。特に、縦構図と横構図を自在に行き来出来るのが良かったですね。
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カメラの三脚穴にアタッチメントを装着しておけば、後はワンタッチで雲台に着脱出来る機能ももちろん搭載。

雲台部分は、カメラ側に付属のアタッチメントを付けておけば、後はワンタッチで着脱出来ます。また、ボール型の雲台なので、前述したように、カメラ自体を持って自在に動かして、ここ、という場所でネジを締める、という操作が快適です。エレベーター用のネジと、雲台のネジのどちらも、大きなハンドルが付いていて、締め緩めが楽なのも、よく考えられたインターフェイスだと思いました。

ガイド納富の「こだわりチェック」

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脚を広く開いてローアングルの撮影も可能。

ガイド納富は普段、仕事でブツ撮りをするので、三脚は大事な仕事道具なのですが、あまり外に持ち歩くことはありませんでした。ただ、取材などで三脚があれば、と思ったことは何度もありました。それでも、人物撮影があったり、撮り直しが効かない現場以外では、中々三脚を持ち歩く気になりませんでした。それだけ重いし、ゴツゴツしていて専用ケースに入れていても、あちこちぶつかって痛いのです。そういう事が無く持ち歩けるというだけで「befree」は、とても有り難い三脚なのです。
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ボールタイプの雲台も、動きがスムーズで縦構図から横構図までシームレスに変更出来て扱いやすい。

しかも、ガイド納富が大好きな、使い勝手の良さやコンパクトさを実現するためのギミックとアイディアが満載なのですから、持ち歩くこと自体も嬉しくなります。使っていると、「ああ、ここがこういう形になっているのは、この時に指が痛くないようになのか」みたいな小さな発見があって、それがまた嬉しいのです。現場での使用を想定したインターフェイスは、良い道具に最も必要なことだと、ガイド納富は思っています。

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