キャンペーン金利のサプライズはなし。市場金利の低下がアダに
残念ながら年々魅力が低下しつつある夏・冬の定期預金を中心としたキャンペーン金利。かつてはサプライズ(好金利)があったものですが、近年は市場金利の低下により、はたまた金融機関の懐事情により等々、魅力的な金利が提示されることは少なくなりました。とはいえ、これまで6カ月、あるいは1年物定期預金をつないで利用してきた人などは、もしかしたらサプライズがあるかも?と期待されているのではないでしょうか。市場金利の動向を冷静に考えればサプライズは無きに等しいのですが、キャンペーンの時期はワクワク感が高まってしまうことは否めないようです。
2014年の夏のキャンペーンに関しては、当面のボトムと思われていた長期金利0.6%をあっさり割り込み、瞬間0.56%まで低下した局面がキャペーンの金利の最終決定と重なってしまったことが低金利に甘んじた要因と考えられます。市場金利の低下に関しては、株価が史上最高値近辺にある米国を始めとしたさまざまな国でも起こっていること。わが国だけではないことから、仕方がないのかもしれません。
ただ、キャンペーン金利は期間終了まで同じ金利ではなく、金利情勢によっては見直しが行われますから、見直しに期待するのも一考です。
オリックス銀行が健闘、6カ月物が0.40%!
各銀行の金利を見ていきましょう。ソニー銀行のキャンペーンは、2014年6月2日の午前0時から同年9月7日の午後11時59分まで。気になる金利は6カ月物、1年物、積立定期1年物全てが0.20%となっています。その他、外貨預金になりますが、ブラジルレアル3カ月物の金利を10.0%としています(2014年7月28日午後9時まで)。
住信SBIネット銀行では、2014年6月2日から同年10月5日の手続き完了まで特別金利を提供しています。3カ月物、6カ月物が0.20%、1年物が0.25%となっています。また、Wチャンスとして新規口座開設と円定期預金預け入れ10万円以上で、もれなく1000円のプレゼントがあります。
つまり、仮に新規に口座開設して10万円の入金であれば、実質1%の金利分が上乗せされることになります。100万円だと上乗せ分は実質0.1%に下がりますので注意してください。
楽天銀行では、2014年6月1日から同年7月31日預け入れ完了分まで夏のボーナスキャンペーン金利を提供しています。ソニー銀行、住信SBIネット銀行と比較するとキャンペーン期間が短いので注意しましょう。気になる金利は、3カ月物が0.15%、1年物が0.25%、3年物が0.35%となっています。3年物が高くなっていますが、0.35%ではやや物足りない水準といえそうです。また、低金利局面では長期の固定金利商品の利用は避けるのが鉄則ですから、金利が高くても足元の水準では利用は控えたいところです。
最低預入金額が100万円以上と他のネット専業銀行より預け入れのハードルが高いですが、オリックス銀行のキャンペーンは他の銀行を凌駕しています。2014年6月2日から7月14日の23時59分までに定期預金の作成完了まで。キャンペーン期間は最も短いですが、eダイレクト預金の適用金利が6カ月物は0.40%、1年物、2年物、3年物は0.35%、5年物は0.45%になっています。利用するなら6カ月物か、1年物が良いと思われます。
大和ネクスト銀行では、開業3周年キャンペーンを2014年6月30日まで継続中です。気になる金利は6カ月、1年物が0.40%(口座開設して預け入れ)、既に口座を保有している人は同期間0.35%になります。ただ、最低預入金額は300万円以上とハードルが高いのがネックです。
※本文中の金利は全て2014年6月2日時点のものです。