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ボルボエンジン搭載の大型トラック『クオン』に試乗

今回は、変わり種国産車の試乗レポートをお届けする。UDトラックス『クオン』のニューモデルは、ボルボ設計の11リッター6気筒エンジンを搭載。先行車追随クルーズコントロール、自動ブレーキや排ガス対策など最新技術がてんこ盛りの、進んだ大型トラックなのだ。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

変速ショックが少なく、なかなか快適な『クオン』

いつも乗用車ばかりなので、たまには国産車の変わり種など。UDトラックスの『クオン』という大型トラックの紹介&試乗レポートをお届けしたい。試乗したのはボルボ設計の11リッター6気筒エンジンを搭載するニューモデルでございます。車両価格おおよそ1300万円から。
クオン

UDトラックス『クオン』

身長183cmの私がよじ登らなくちゃならないほど高いコクピットに座ると、おおおお! 視界抜群だ。キーを捻りスターターモーター回すと、電子燃料噴射ということもあり、いともたやすく「がろろろ」というアイドリングを始める。12速ATのDレンジを選べば準備完了!

アクセル踏み込めば「ぐおおお~」という勇ましいエンジン音とともにスムースなクラッチミート(マニュアルミッションと同じ油圧クラッチを電子制御している)。10tのテスト走行用「荷物」を搭載した状態ながら、軽々走り出す。そのままアクセル踏んでいると、2千回転くらいでパワーダウン。

自動的にスロットルを戻し、その間、プシュプシュという音とともに上のギアに入る(3速か4速ですね)。そしてクラッチミートし、エンジンの回転が高まっていく。この間、ドライバーはアクセルを開けているだけで良い。加えて変速も超を付けたいくらいスムース。これなら荷物も傷まない。

下手な路線バスよりずっと快適です。UDトラックスの自動変速はギョウカイで最も変速ショックが少ないという。確かに以前試乗したライバルメーカーの自動変速って、明確なショックを伴った。ちなみに変速タイミングはECOモードもあり、加速を抑えて燃費を稼ぐ。

安全性能や排ガス対策などの機能も充実

またUDトラックスの大型車はレーダーを使った追突事故被害低減ブレーキシステムが標準装備されている(全車装備義務化は2014年11月)。先行車との速度差が60km/hまでなら追突事故を回避出来る可能性を持たせた。大型トラックの追突事故は大きな被害を出すだけに嬉しい装備です。
クオン

搭載されているボルボ設計の11リッター6気筒エンジン

もう1つ。自動ブレーキ用のレーダーを使った先行車追随クルーズコントロールも装備されている。これを使えば、先行するトラックとのコンボイ走行も簡単にできるし、燃費改善効果が期待出来るという。もちろん自動ブレーキも稼働しているため、追突事故の可能性だって皆無に近い。

自動ブレーキの性能がさらに上がり、渋滞で停止している車列の最後尾に追突する事故を防げるようになれば、大型トラックは一段と安全性が高くなる。ディーゼルの排気ガス対策を予定より早く完了したのと同じく、自動ブレーキの標準装備可も前倒しにしてくれたら嬉しい。

そうそう。排気ガス対策だが、今回試乗したクオンを含め、新車は全て『ポスト新長期規制』をクリアしており、黒い煙どころじゃなくくさいニオイもしないほどクリーンになっている。また今回のモデルチェンジで燃費を4%改善させてきたそうな。いろんな意味で大型トラックも技術は進んでいる。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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