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これを読んでおけば万が一でも安心!客船の避難訓練

船は万が一事故が起きても助かりやすい乗り物と言われています。とはいえ、それはいざという時の対応を知っていればこそ。客船では陸の旅と違って、クルーズ前に避難訓練を行います。その一連の流れや、その通りに行かない時の方法を知っておけば、安心度が増します。また、世界中の多くの人が楽しんでいる客船で、船長以下クルーたちがいかに安全を重視して訓練をしているかをお知らせします。

藤原 暢子

執筆者:藤原 暢子

クルーズ ガイド

クルーズの避難訓練は厳しい!

救命艇の下で

救命艇の下で行われる避難訓練

普通の旅行と違って、クルーズには必ず最初にやらなくてはいけないことがあります。それが「避難訓練」。日本船も外国船も国際海事法に定められていて、避難訓練をせずに出航することはできません。以前は出航後、乗客が少し落ち着いてから避難訓練を行うこともありましたが、コスタ・コンコルディアという客船が2012年にローマの外港チビタベッキアを出航して間もなく、座礁事故を起こしたため、“出航前”が義務付けられました。

避難訓練の出席カード

避難訓練の出席カード

荷物を持って自分の客室に着いてホッとした時に行われるので(特に海外まで飛行機で行って乗船した場合)、肉体的にも疲れますが、万が一の時のための訓練で、その方法さえ知ることができれば、クルーズの間は安心して船旅を楽しむことができます。また、実際に救命胴着を付けて、救命艇を見たりすることができるので、体験としても珍しく貴重です。

サボりたい時もありますが、最近は点呼を取るだけでなく、「出席カード」を渡さないといけなかったり、IDカードを提出させてバーコードで出席を確認するので、参加しないわけにはいきません。

 

乗船したら避難訓練の時間を確認!

室内での避難訓練

室内のマスターステーションでの避難訓練

では、大まかな避難訓練の流れを追っていきましょう。まず、船に乗船し、自分の客室に入ると、船内新聞が置いてあり、「避難訓練は〇時からです」と書かれているので時間を覚えておきましょう。実際の避難訓練の前には数回「○時から避難訓練を行います」などという放送が入る場合もあります。時間が近くなったら自分の客室にいったん戻りましょう。

室内での避難訓練

ライフジャケット(救命胴着)

船会社により訓練の方法は若干異なりますが、多くの場合、「これから避難訓練を行います。自分の客室にあるライフジャケット(救命胴着)を持って、ライフジャケットやドアに書かれている『マスターステーション』という場所に向ってください」と放送が流れます。どこが自分の「マスターステーション」かわからくても、大丈夫。各廊下にはクルーがスタンバイし、正しい場所へ誘導してくれます。

「マスターステーション」は4階などの外の、救命艇が下がっているデッキの真下 に集まることもあります。上を見るといざという時に自分が乗る救命艇を確認することができます。時によっては、救命艇ごとに割り当てられた船内のラウンジなど、パブリックエリアに集合することもあります。船によってはライフジャケットが不要な場合も。
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