ゴールデンウィーク明けは株価は上昇しやすい?
ゴールデンウィーク直前は、個人投資家の手じまい売りを行う傾向があります。一方で、ゴールデンウィーク明けは、手仕舞いした株を買戻しする傾向があると言われています。では、この傾向を逆手にとって「ゴールデンウィーク前に銘柄を買い付け、ゴールデンウィーク明けに手仕舞い」すると、投資のチャンスとなる可能性があるかもしれません。そこで今回は、ゴールデンウィーク前が株の買い時かどうか検証してみました。
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検証対象:全銘柄
検証期間:1990年3月~2014年4月25日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・4月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・7日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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4月末に全銘柄を購入し、7日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で、損益がプラスならば、ゴールデンウィーク前に買い付け、ゴールデンウィーク明けに手仕舞いする戦略が有効であると判断できるでしょう。反対に、損益がマイナスであるならば、この戦略は有効でないと言えます。
以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。
■検証結果
勝率: 59.15 %
勝ち数: 38,906 回
負け数: 26,871 回
引き分け数: 3,976 回
平均損益(円): 4,070 円 平均損益(率): 1.36 %
平均利益(円): 14,933 円 平均利益(率): 4.98 %
平均損失(円): -11,056 円 平均損失(率): -3.69 %
合計損益(円): 283,875,374 円 合計損益(率): 94,626.98 %
合計利益(円): 580,971,362 円 合計利益(率): 193,663.11 %
合計損失(円): -297,095,988 円 合計損失(率): -99,036.12 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 1.956
平均保持日数: 9.47 日
以上が、検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は59.15%、1トレードあたりの平均損益は1.36%となっています。勝率は5割を大きく超え、平均損益も大きなプラスとなっていることから、「ゴールデンウィーク前に買い、ゴールデンウィーク明けに売る」戦略は有効と言えるでしょう。想定通り、ゴールデンウィーク明けは、個人投資家が買戻しを行うために、株価が上昇しやすい傾向がありそうです。
今回の検証では、全銘柄を対象とした検証を行いました。では、日経平均採用銘柄(225銘柄)の中で、特に勝率が高い銘柄にはどのような銘柄があるでしょうか。
【1位】セブン&アイ・ホールディングス<3382> [勝率85.71%]
【2位】三井住友フィナンシャルグループ<8316> [勝率81.82%]
【3位】横浜銀行<8332> [勝率79.17%]
【4位】キヤノン<7751> [勝率79.17%]
【5位】野村ホールディングス<8604> [勝率77.27%]
上記5銘柄は、日経平均採用銘柄の中で、勝率の高い上位5銘柄です。5銘柄のうち、「三井住友フィナンシャルグループ<8316>」「横浜銀行<8332>」「野村ホールディングス<8604>」等の金融関連株です。ゴールデンウィークは、幅広い銘柄に買いが入るために、日経平均株価も上がりやすい傾向があります。金融関連株は、景気敏感株であることから、日本株全体の上昇に連れ高する可能性が高いのでしょう。ゴールデンウィーク前後の投資戦略を考える上で、上記5銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。
株の売買を行なうに際して、今回のように簡単な検証を行うことで、これから行おうとしている投資が、どの程度リターンを期待できどの程度リスクがあるのか事前に把握することができます。検証を行ってから投資すればきっと安心感が違うことでしょう。みなさんも投資する際には一度検証してくださいね。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)