生前給付の保険金を請求できるのは本人だけ!?

今は何でもなくても、いつ、意思表示ができなくなるかわからないので用心を。

今は何でもなくても、いつ、意思表示ができなくなるかわからないので用心を。

保険には、生きている間に保険金・給付金を受け取る目的で加入するものがあります。このタイプを「生前給付の保険」ということもあります。生前給付の主な種類を下記にまとめました。

●医療保険や医療特約による入院・手術などの給付金
●3大疾病保険の特定疾病保険金
※3大疾病保険は、がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態になると、特定疾病保険金が受け取れる。
●がん保険の診断・入院・手術などの給付金
●死亡保障の保険の高度障害保険金
※高度障害とは、死亡に準じるような重い障害状態のことで、死亡保険金と同額の高度障害保険金が受け取れる。
●死亡保障の保険のリビング・ニーズ特約による保険金
※リビング・ニーズ特約とは、病気・ケガを問わず、余命半年と診断されると契約している保険金の範囲内で最高3000万円まで保険金が受け取れる

これらの保険金や給付金を請求する権利を持っているのは本人(被保険者)です。でも、本人や家族の希望でがん告知や余命半年の宣告を受けていない、意識不明や心神喪失状態、認知症などで請求の手続きどころか意思表示すらできないこともあり得ます。こんなときこそ保険金が必要だし、こんなときのために保険に入っているのに、請求できないのは困りますよね。そこで、覚えておいて欲しいのが「指定代理請求制度」です。

本人に代わって保険金を請求できるのが指定代理請求人

指定代理請求制度とは、本人が保険金を請求できない特別な事情があるとき、あらかじめ指定しておいた人(指定代理請求人)が請求して受け取れる制度のこと。特別な事情とは、病名や余命を宣告されていない、心神喪失状態にあるなどです。

制度自体は以前からあるもので、特に目新しいわけではありません。ですが、認知度が低くて指定している人が少なく、請求できなくて困るケースや、請求に複雑な手続きが必要で面倒なケースもありました。そこで、多くの会社が特約として取り扱いをしているのです。

指定代理請求人になれるのは、請求時において、本人と同居または生計を一にしている本人の戸籍上の配偶者または3親等内の親族です。保険会社によって範囲は若干異なるので、要確認です。

特約保険料は無料なので、新規契約時には、この特約がある商品は必ずつけたいもの。また、既契約も後づけできる会社が多いので、すぐに確認して手続きするようにしましょう。

本人に病名・余命を察知されない配慮が必要

保険会社は指定代理人に保険金などを支払ったことは、本人には連絡しません。しかし、保険金請求による契約内容の変更に伴って引き落とされる保険料も変わり、本人が通帳を見て、病名や余命を察知してしまうかもしれません。どうしても、本人に病名や余命を察知されたくなかったら、指定代理請求人はそれなりの配慮が必要です。

なお、指定代理請求人に、余計な心配や手間をかけさせないため、病名・余命告知は自ら受ける覚悟を持ちたいものです。

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