住宅メーカー・依頼先選び/住宅メーカー・依頼先選びのポイント

施工現場は、ハウスメーカーの性格を映す「鏡」(2ページ目)

今回は施工現場についてのお話です。「事件は会議室で起こっているんじゃない! 現場で起こっているんだ!!」じゃないですが、施工現場って大変重要。ハウスメーカーのチェックポイントも数多く隠されています。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

ハウスメーカー選びガイド

施工現場がきれいに整理整頓されているのかも重要なポイント。整理が行き届いていれば事故発生の可能性が低くなりますし、また職人さんが施工ミスを起こす頻度も少なくなると考えられます。

現場はトラブル、クレームの発生源!

整理整頓が行き届いているかを確認するには見た目も大切ですが、端材や廃棄物の選別がしっかりと行われているかに注目してみるとよいでしょう。細かく分別されていると、そのハウスメーカーは環境意識が高い企業であるということです。

養生シートと足場がしっかりした現場なら、職人の安全が確保されやすい。この現場ではシートがしっかりと張られており、高所からモノが落ちてきて事故を起こす可能性は少ない

養生シートと足場がしっかりした現場なら、職人の安全が確保されやすい。この現場ではシートがしっかりと張られており、高所からモノが落ちてきて事故を起こす可能性は少ない

あと、現場の中に灰皿があるかどうかも。「現場内禁煙!」ならなおのことよしです。優秀なハウスメーカーの場合、最近はこれが徹底されているようです。施工現場であっても、「お客様の資産」なのですから。顧客の資産の中での喫煙はいかがなものでしょうか。ハウスメーカーが顧客視点を持っているかの判断材料になります。

こうしたことをチェックすることで、現場で働く職人さんにハウスメーカーの考え方が徹底されているか、ということがわかるのです。いくらハウスメーカーが「大切なお客様!」とか「地球環境を大切に!」とスローガンを打ち出していても、現場の末端にまで徹底されていないと、意味がありませんよね。

現場の大切なところはまだあります。現場というのは、トラブルが最も発生しやすい場所なのです。例えば、夜遅くまで工事が行われ、周辺の住民と騒音のトラブルになってしまうというケースも。これも、工事費用を無理に切りつめようとするから起こるのです。

このように現場を細かく見てみると、ハウスメーカーなり工務店なりの仕事に対する姿勢、顧客を大切にしているかがよくわかります。現場に行って、職人さんがキビキビと作業をしているのなら、それは十分に手当が支払われていることを表しますし、それで会社の信用度も推し量れます。

自ら足を運び、確認することが必須条件

ハウスメーカーでは施工現場のほか、完成住宅や工場、研究所など様々な見学会を行っている。それぞれの特徴がよくわかるから是非参加されたい

ハウスメーカーでは施工現場のほか、完成住宅や工場、研究所など様々な見学会を行っている。それぞれの特徴がよくわかるから是非参加されたい

職人さんがきちんと挨拶してくれる現場って気持ちいいもの。こんなことは当然のことに思われるかもしれませんが、こうした当たり前のことを徹底することは意外と難しいことでもあります。

つまり、しっかりとした業者には、「現場は最高の広告場所、重要なアピールの場」という意識があるということ。ですから現場見学会などを頻繁に行い、皆さんに見てもらって恥ずかしくないよう、努力しているものです。

ハウスメーカー選びで失敗しないためには、様々な場所に自ら足を運び、一つひとつ確認することが必須条件になります。そして、その中でもとくに重要なのが現場を見るということなのです。


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