家計簿・家計管理/家計管理の基本

あなたの家計が安定しない理由は?

「買えば済む」、「使い捨てればいい」といった考えが強いとどうしてもお金がたくさん必要になります。どうしたら買わずにすむのか?長く使うにはどうすれば良いのか?といったことを考えて「使い捨て」という消費中心の生活からシフトしませんか?

二宮 清子

執筆者:二宮 清子

家計簿・家計管理ガイド

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日本人は買い物好き?

消費大国日本で暮らす私達はとてもショッピングが好きな民族ではないかと思います。その証拠にショッピングセンターはいつも人で溢れかえり、人々の会話も何をどんな風に買ったのかという話題で盛り上がります。

・こんな風にお得に買ったわ
・高かったけど欲しかった商品をやっと苦労して手に入れたわ
・どうしても必要で……
・あのバッグ素敵ね。どこで買ったのかしら?


といった会話をいつでもしていたりします。ひとつの商品を手に入れるのにそれぞれストーリーがあり、その過程をそれぞれが楽しんでいるように思えます。ただ、買うことが楽しいだけではなく、どんな風に手に入れたのか、そしてそれをどのように扱うのか、個人の価値観を表現しているとも言えます。

買い物や所有することに執着しすぎると、家計の安定感は崩れます。家計を安定させるのなら、ショッピングを楽しむ人生だけではなく、豊かな人間関係作りや体験や経験といった奪われないものを持つことが必要ではないでしょうか?
 

海外留学した友人から聞いた「お金を必要としない生き方」

フィジーに留学した友人が現地の話をしてくれてとても面白いなと感じたことがあります。現在フィジーには、原住民の方と、イギリスが植民地時代に強制入植させたインド人が住んでいます。

インド系の人はしっかり働くけど、原住民の方は仕事をたくさんしてより多くのお金を稼ぐということにはあまり執着しない、なぜならたくさんお金が無くても困らないからだそう。

少しのお金は必要だけど、フィジーで生きていくために必要な食料は自給自足で賄うことができ、衣食住で困ったことが起きても近所の人と助け合って生きるコミュニティがあるから、最低限のお金があれば十分なんだそうです。

この話のように最低限のお金があれば生きるのに困らない、衣食住が不足しても豊かな人間関係があれば助け合いながら生きることができるというのは、それだけで素晴らしいことですよね。

こういったことが日本ではほぼ失われつつある……田舎の一部ではまだそういった暮らしがあるかもしれないけど、それでもとても数少ないでしょう。戦後の貧しい時代から高度成長期を経て、「お金」があればなんでも手に入る日本では使い捨てが当たり前になり、大切な資源や人間関係まで使い捨てしてきたのかもしれない……とても反省すべきかもしれません。

「買えば済む」といった考え方が根付いているから、必要以上に「お金」が大切に感じるのかもしれません。
 

「使い捨て」の時代は終焉を迎える

消費のバランスが崩れて、無駄遣いにお金を使い過ぎれば、お金で苦労したり痛い目にあいます。原発もそのひとつの象徴で資源エネルギーを無駄に使い過ぎれば自然とのバランスが崩れてしまいます。東日本大震災が起き、できるだけ電気を使わない生活に目覚めるなど、生き方を見直した方も多いのではないでしょうか。

日本人もこの「買えば済む」という考え方を少し軌道修正する時代に入っているんじゃないでしょうか?使い捨てではなく、長期に渡って使えるモノを持ったり、感性を磨くことや体験を多く積むといったお金の使い方にシフトすることが大切だと感じます。

そうしながらも、豊かな日本や豊かな現代に生まれてきたことに感謝してありがたいなと感じながら、自分と周りが更に幸せに豊かになれるようにお金を扱うことができたら、日本という国は幸福度ももっとあがると思います。
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