資産運用/NISA投資で絶対勝つためのルール&銘柄16

資金に余裕が少ない30代後半~40代の投資戦略は?

教育費や住宅購入など、お金がかかるライフイベントが目白押しの30代後半~40代。投資に興味はあっても資金に余裕が少なく、損失を出すことも避けたいと考えるはずです。そんな保守派にファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがすすめる戦略は?

執筆者:All About 編集部

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預金プラスアルファ、とにかく失敗しないファンドを積み立てる

「資金に余裕がない人は大きく儲けようとはせず、なるべく失敗しないファンドを積立定期預金感覚で積み立てるといいでしょう。預金金利はほとんどつかない現在ですから、それと比べれば1~2%のリターンでも数十倍ですし、NISA口座なら非課税メリットもあります」と語るのはファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんです。

確かにメガバンクの1年定期の金利は0.025%。ということは100万円を預けても金利は250円、そこから20%源泉徴収されるので手取りは200円(復興特別所得税は考慮せず)です。

「高度成長期のようなインフレはあり得ませんが、今後、景気が回復していくと1~2%のマイルドなインフレ状態になる可能性はあります。ということは、預貯金だけでは実質、目減りしてしまいます」(深野さん)

戦略1 あくまで堅実な運用を目指す→日本債券ファンド

「リスクは投資対象によって大きく異なります。一般的には債券よりも株式の方が大きく、外貨で運用すると為替リスクも加わります。ですから、安定した運用を目指すなら一番は日本債券に投資するファンドです」(深野さん)

◆おすすめ銘柄&深野さんコメント

★DLIBJ公社債オープン(中期コース) 運用会社/DIAMアセットマネジメント
「国内債券を投資対象とするアクティブ運用型の投資信託であるため、インデックスタイプよりリスクがある。その分、少し高めの収益が期待できる」

★SMT 国内債券インデックス・オープン  運用会社/三井住友トラスト・アセットマネジメント)
「国内債券の代表的な指数であるNOMURA-BPI総合に連動した成果を、最も低コストで実現できる投資信託」

戦略2 消費増税やインフレに備える→物価連動国債

消費者物価指数に連動して元本が増減する仕組みの国債を知っていますか?現在は機関投資家しか購入できませんが、個人投資家もファンドを通じてなら投資することができます。

「インフレに備えることを主眼におくなら、物価連動国債が適しています。消費税の引き上げは物価に比例しますから、今後の消費増税対策としても有効です。ハッキリいって大きく儲かることはありませんが、資産防衛という観点からの投資対象としてはおすすめです」(深野さん)

◆おすすめ銘柄&深野さんコメント

★MHAM物価連動国債ファンド 「愛称:未来予想」 運用会社/みずほ投信投資顧問
「わが国初の物価連動国債を投資対象としたファンド。設定されてから約10年が経過するも運用成績に派手さはないが堅実に推移。リスクも少なく物価の上昇に対応した収益に期待」

★東京海上・物価連動国債ファンド 運用会社/東京海上アセットマネジメント
「リーマンショックがあった2008年こそ二桁のマイナスとなったものの、総じて堅実な運用成績を続けているファンド。リスクを押さえながらも、物価上昇率並みの運用成績が期待できると考えられる」

次のページでは老後を意識した家計にNISA投資の鉄則をアドバイスします

取材・文/鈴木弥生 パネルデザイン/引間良基

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