学資保険/学資保険の選び方と比較ポイント

かんぽ生命の新学資保険「はじめのかんぽ」とは?

2014年4月から、かんぽ生命から学資保険の新商品「はじめのかんぽ」が発売されています。従来、かんぽ生命の学資保険は死亡保障が厚い保障型でした。今回の新商品は、より返戻率の高い貯蓄型となっています。この新学資保険を詳しくご紹介します。

岩城 みずほ

執筆者:岩城 みずほ

学費・教育費ガイド

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郵便局でも貯蓄性のある学資保険を取り扱うようになった!

かんぽ生命から貯蓄型の学資保険が登場!

かんぽ生命から貯蓄型の学資保険が登場!

2014年4月に販売となったかんぽ生命の新学資保険「はじめのかんぽ」。かんぽ生命の学資保険といえば、これまでは死亡保障が厚い「保障型」でしたが、今回の新商品はより返戻率の高い「貯蓄型」になっています。

教育費を準備するために利用されている学資保険(こども保険)は、満期になると「満期保険金」が受け取れます。また、被保険者である子どもに病気や死亡等があれば給付金や死亡保険金が受け取れる。契約者(親など)に万一のことがあると、その後の保険料が払い込み免除になり、満期になると満期保険金が受け取れる、という商品です。

すでに述べたように、かんぽ生命の学資保険は、これまで保障部分が厚いのが特徴でした。そのため返戻率が低めで、100%を下回る場合も多かったのです。しかし「はじめのかんぽ」は、子どもの死亡保障を減らすことで、返戻率をアップさせています。

万一子どもが亡くなった場合、これまでの商品では、加入直後でも死亡保険金が満額支払われていました。「はじめのかんぽ」では、その時までに支払った保険料相当額に抑えることで、返戻率が100%以上になりました。

受け取る時期にバリエーションあり

また、保険金の支払方法や満期保険金の受取時期の選択肢も拡がりました。いくつかのパターンに分けて、それぞれの返戻率を見てみましょう。

【試算条件】
契約者30歳男性、被保険者0歳、基準保険金額300万円、特約なしの場合
(「はじめのかんぽ」パンフレットより)

返戻率がもっとも高くなる入り方は?

返戻率が一番高くなるのは、12歳で保険料を払い終え、大学1年生から4年間に分けて受け取るタイプです。

■12歳払込済学資祝金付21歳満期学資保険(H24)
・月額保険料 1万8690円
・払込保険料総額 269万1360円
返戻率 111.4%(契約者が30歳女性だと111.8%

また、保険料を払い込む期間を18歳まで伸ばすと、返戻率は少し下がりますが、月々支払う保険料も5000円ほど安くなります。

■18歳払込済学資祝金付21歳満期学資保険(H24)
・月額保険料 1万3110円
・払込保険料総額 283万1760円
返戻率 105.9%(契約者が30歳女性だと106.1%

入学のタイミングごとに受け取りたい場合は?

続いて、小学校入学時に15万円、中学校入学時に30万円、高校入学時に45万円の学資祝金を受け取り、大学入学時に満期金300万円(保険金の受取総額390万円)を受け取る場合で見てみましょう。

まずは、12歳で保険料を払い終える場合の返戻率です。

■12歳払込済学資祝金付18歳満期学資保険(H24)
・月額保険料 2万5260円
・払込保険料総額 363万7440円
返戻率107.2%(契約者が30歳女性だと107.4%

同じ条件で、保険料の払込期間を18歳までにすると、返戻率は以下のようになります。

■全期間払込学資祝金付18歳満期学資保険(H24)
・月額保険料 1万7700円
・払込保険料総額 382万3200円
・返戻率 102.0%(契約者が30歳女性だと102.3%

大学入学時に一括して受け取りたい場合は?

大学入学時に満期保険を300万円一括で受け取るタイプもあります。返戻率は、保険料を払い終えるのが12歳もしくは18歳の場合、以下のようになります。

■12歳払込済18歳満期学資保険(H24)
・月額保険料 1万9080円
・払込保険料総額 274万7520円)
返戻率 109.1%(契約者が30歳女性だと109.3%

■全期間払込18歳満期学資保険(H24)
・月額保険料 1万3380円
・払込保険料総額 289万80円
返戻率103.8%(契約者が30歳女性だと104.0%

いずれのタイプも18歳満期以外に、17歳満期もあります。契約時期により、大学入学時の入学金等の支払いに間に合わなければ、17歳満期を利用するとよいでしょう。

この他に、支払方法を全期前納にする、年払いにするといった方法で、返戻率をアップさせることができます。

「はじめのかんぽ」は貯蓄型の学資保険の目玉となる?

なお、かんぽ生命の従来の学資保険に加入している人が「はじめのかんぽ」に乗り換えるには、現在の保険を中途解約しなければなりません。内容だけバージョンアップするというのは不可能です。

「学資保険と言えば郵便局(旧郵政省)」といわれていた時代から、民間生保の貯蓄性が高い学資保険、こども保険にシェアを奪われ、低迷気味だったかんぽ生命。シェア回復を狙っての新商品投入ということでしょうか。

消費者にとっては選択肢が増えることになります。学資保険を上手に利用し、計画的に教育資金の準備をしていきましょう。

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