機関投資家が売っている!?
機関投資家の売りが優良成長株下落の原因!?
まず、前述のような優良成長株はプロである機関投資家が多く保有する有望株です。一般的に機関投資家は個人投資家と違って一つ一つの企業にそれほど注目しません。なぜなら一つの会社に惚れ込んだり、固執することはなく、多くの銘柄に機械的に分散投資するからです。個人投資家ほど一つの企業に集中し、その日々流れるニュースに敏感となりがちです。プロは一定の財務基準を満たした有望株数十銘柄を束にして買い、潮目が変われば一つ一つの企業の内容に関係なく束にして売ります。
次に経済統計を見てみると、前述のように悪くは無いけれども、思いっきり良いというほどではない、ほどほどの数字が続いています。今後予想される利上げをはね除けるほど強い成長まで見られれば株価は更に騰がっていけるところですが、そこまでは良くないというのが現状です。
そしてこのままいくと、それほど強い経済情勢ではないのに金融緩和が予定通り終了していく形となり、株価にとってはあまり良いことではありません。加えていえば、間もなく始まる第一四半期決算発表シーズンは、超スロー成長ペース(今のところ+1.2%の平均利益成長)が予想されているところで、13年第4四半期(+9.9%成長)からは大きく減速する見込みです。
ここで、大量の資金を動かす機関投資家(ファンドマネージャー)の気持ちを考えてみると、2月中旬より再び騰がり出した優良成長株を束にして買ってみたものの、最初は少し利益を出したのですが、ほぼ全てが3月上旬をピークに下落傾向に入ってしまい、げんなりした気分になっているのではないかと思います。そこでナスダック総合指数が4月4日再び50日移動平均線以下に下回ったのを見て、一斉に利益確保の追撃売りを出したのが4日の大幅下落だと思います。
米国ではSELL IN MAY(5月に売れ)という格言がありますが、もしかすると今年はそれよりも少し早く、その時期が訪れようとしているのかもしれません。
参考:グローバルグロースレポート
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