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大統領にも称賛されたレ軍・上原が連覇へ好スタート

レッドソックスの上原浩治投手が今季初登板。難なく無失点に抑え、今季初勝利に貢献した。試合前日にはオバマ大統領から名前を呼ばれるなど知名度もさらに増し、その人気は全米で急上昇している。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

全米で急上昇中の上原人気

上原投手は、八回に登板した田沢投手との“サムライリレー”で、今季初登板を無失点で切り抜けた。

上原投手は、八回に登板した田沢投手との“サムライリレー”で、今季初登板を無失点で切り抜けた。

レッドソックスの上原浩治投手(39)は4月2日(日本時間3日)のオリオールズ戦に今季初登板し、1回を1安打1三振の無失点に抑えて、レ軍の今季初勝利に貢献した。

4点リードで迎えた九回、セーブのつかない場面での4番手として今季初マウンドに上がった上原は、昨季ア・リーグの本塁打と打点の二冠に輝いたデービスは失策で出塁を許したが、後続はストレート中心の組み立てて抑え込み、八回に1回1安打無失点だった田沢純一投手との“サムライリレー”を無失点で切り抜けた。

「点差があれば楽しめる。真っすぐだけで、本塁打を打たれてもと思って投げました。みんな投げたいと思っている。(シーズン初登板は)どうしても緊張する部分があるんで、(無失点で)良かったです」

ホッとした表情に余裕さえ漂わせる。メジャーで初めて開幕を守護神という立場で迎えた上原は前日、ナインとともにホワイトハウスにオバマ大統領を表敬訪問した。昨季のワールドチャンピオンの恒例行事だが、その中で嬉しいことがあった。オバマ大統領から「コウジは、代名詞といえるスプリット(・フィンガード・ファーストボール)を武器に歴史に残る最高のポストシーズンを過ごした。勝利後はいつもほかの選手に飛びつき、幸せそうだった」と名前を挙げられ、称賛されたのだ。

「本物だ、という感じ。日本人の名前が(大統領に)呼ばれることなんてめったにないので、うれしい」と大興奮し、この日の好投につなげた。

実は上原人気が全米で急上昇している。3日(同4日)、米大リーグがオフシーズンでのユニホーム売り上げランキングを20位まで発表し、上原が日本選手最高の18位に入った。他の日本選手はレンジャーズのダルビッシュが19位。ちなみに1位はレ軍のオルティス、2位もレ軍のペドロイヤ、3位は今季限りでの引退を表明しているヤンキースのジーター、4位はカージナルスの捕手モリーナ、5位はドジャースのエース・カーショーが入った。上原が日本選手最高の18位に入ったのは、昨季のワールドシリーズを含むポストシーズンでの活躍が大きいが、オバマ大統領も認めたスプリットの凄さへの評価も反映している。

とはいえ、上原は、昨季のワールドシリーズ制覇は「終わったこと」と気持ちを完全に切り替えて今季に臨んでいる。3日(同4日)に39歳の誕生日を迎えた守護神は、世界一連覇、そして、オバマ大統領との再会を視野に入れ、マウンドに上がる。

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