K-POPスターがこぞって俳優業に挑戦するワケ
俳優以上に年齢に神経を使うのはK-POPスターでしょう。ダンスミュージックが盛んで、次々と新人グループが量産されるK-POP界では、競争が激化し、低年齢化が進んでいます。たった1曲活動しただけで消えてしまうアイドルも少なくなく、ましては韓国のファンは移り気なので、たとえ人気アイドルであろうともその地位にあぐらをかいていは居られません。
グループの場合は、メンバーの相次ぐ入隊によって自然解散となってしまう例がほとんどで、全員が除隊後に欠けることなく復活した例は、これまでにSHINHWAの一例だけです。さらに、つらい訓練生活を終えると貫禄がつきすぎて、アイドルとしてはおじさんぽく見えてしまうのも否めません。そこで、除隊後の将来に不安を持つK-POPスターたちは、長く活動できる俳優業に活路を見出すのです。
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俳優としても大活躍のJYJユチョン出演作『屋根部屋のプリンス』
一方、ドラマ制作サイドにとっても海外で広い知名度を持つ人気アイドルを起用することはメリットでもあるので、両者の思惑があいまってK-POPスターが続々とドラマ界に進出する要因となっています。とはいえ、韓国では俳優とアイドルのすみ分けがはっきりしていて、日本のようにマルチに活動するのが簡単ではないのが現状。たとえトップアイドルであっても、シビアな目が向けられ、不自然な演技にはインターネットで容赦ない批判が飛び交います。しかし、韓国では視聴率不振に終わっても、海外にはアイドル出演効果で高い値段で輸出できるため、これからもK-POPスターのドラマ進出は増えることが予想されます。
兵役が演技にはプラスにも
これまでは、デメリットばかりを書いていましたが、最近では兵役を「自分を振り返る時間」とプラスに受け止めるスターも増えているようです。また兵役を経験したことによって人間的に成長し、演技に深みが加わったという評価を受ける俳優も多いです。それゆえに、除隊後の復帰作品には注目が集まり、俳優も慎重に作品選びをします。ただのイケメン俳優で終わるのか、演技派と評価されるのか、兵役がひとつの転機になるとも言えるでしょう。