CB1100から派生したバリエーションモデル CB1100EX
2010年に発売されたCB1100は、発売当初から人気車種となり、400cc以上の大型カテゴリバイクの中では常に上位にランクインし続ける車種です。そのCB1100が発売から4年目となる2014年2月にマイナーチェンジし、バリエーションモデルが誕生しました。それが今回試乗レビューをお届けるするCB1100EXです。CB1100とバリエーションモデルのCB1100EXの違いは、ホイールにスポークホイールを採用し、タイヤがチューブタイヤに変更。17リットルの新形状燃料タンクや左右2本出しのマフラーなどが採用され、外観のみならず、性能面にも違いが出ています。
「熟成:更なる深化」というコンセプトが掲げられ、マイナーチェンジが行われたCB1100のバリエーションモデルCB1100EXを、一週間きっちりと試乗してレビューをお伝えします。
鷹揚(おうよう)というコンセプトを更に深化
もともとCB1100には「鷹揚(おうよう)、ゆったり乗る、見せる、魅せられる」というコンセプトが掲げられています。鷹揚という言葉を聞いて意味が一発でわかったという方はいらっしゃいますでしょうか?私は解らなかったので、すぐに検索エンジンで調べました。鷹揚とは、「鷹が悠然と空を飛ぶように小さなことにこだわらずゆったりとしているさま。おっとりとして上品なさま。」(goo辞書から引用)という意味です。ホンダは様々な解釈を鷹揚という言葉にこめていますが、大まかにいうと、操りやすく構えずにバイクに乗ることが出来ること。大型バイクだということを実感できる所有感とパワーを感じさせること。この2つがメインのコンセプトとなります。
実際に乗ってみると、すぐにコンセプト通りのバイクであることがわかります。普段私はCB400SFというバイクに乗っています。同じCBという名前が与えられ、同じようにネイキッドバイクジャンルに属しており、教習車としても使われ初心者でも乗りやすいバイクの定番です。
そのCB400SFと比べても非常に乗りやすく、低い回転数でエンジンを使っているうちは、1100cc相応のトルク感を違いとして感じますが、まるで400ccのバイクに乗っているかのような感覚になります。しかし、少しアクセルをラフに開けて、回転数を上げると一変し、大型バイクらしく力強く加速します。大人しく走ろうとすれば、大人しく走ることができる上に、ガンガン走ろうと思えば、ガンガン走ることも出来るエンジン特性は中年の私にとっては、とても魅力的です。
「今日は疲れたな……」という日はいつもより一つ上のギアを使うことでゆったりと走ることができます。「今日も頑張るぞ!」と元気な日は、いつもより下のギアを使って高い回転域で走ることで、大型バイクのトルク、パワーを感じることが出来ます。
足回りのバランスはとても秀逸で、ピギータンクの無いリアサスペンションもちょっとしたスポーツ走行ぐらいは、全く問題ありませんし、ブレーキもよく効きます。