学資保険/学資保険・こども保険の基礎を学ぼう

学資保険の保険料を払えなくなったら解約すべき?

教育資金を貯めるために広く利用されている学資保険(こども保険)。もしも家計が厳しくなり、保険料の支払いが難しくなったらどうすればよいのでしょうか。

岩城 みずほ

執筆者:岩城 みずほ

学費・教育費ガイド

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学資保険の特徴はその貯蓄性

保険料が支払えなくなったら?

保険料が支払えなくなったら?

教育資金を貯めるために利用されている学資保険(こども保険)。子どもの入学や進学に合わせて祝金や満期保険が受け取れるというものです。

万一、契約者である親が亡くなった場合、その後、保険料の払い込みは不要になり(保険料免除特約をつけない商品もあります)、時期が到来したら、満期保険金を受け取れます。中には育英年金や一時金が受け取れるものも。被保険者である子どもが死亡した場合は死亡保険金が支払われます。

学資保険の大きな特徴は貯蓄性だといえます。生命保険は、将来必要となるお金を、必要な時期や目的にあわせて準備する手段としても利用できるのです。

もしも保険料が支払えなくなったら?

保険に一度加入をすると、毎月、あるいは毎年、保険料を支払わなければなりません。もし保険料を支払えなくなったらどうなるのでしょうか。

学資保険のような貯蓄性のある保険は、将来の保険金や給付金の支払いに備えてお金が積み立てられるので、保険契約が解約などにより解除された場合は、「解約返戻金」が保険契約者に払い戻されます。生命保険会社によってこの呼び名は様々で、「解約返還金」「解約払戻金」」「返戻金」などとも呼ばれています。

解約返戻金の金額は、保険の種類、契約時の年齢、保険期間、経過年数などによって変わってきます。しかし通常は、払い込んだ保険料の総額より少なくなります。

ちなみに、この解約返戻金の一定範囲内で、貸し付けを受けることができます。しかし、貸付金には所定の利息がつきます(保険種類などによっては利用できません)。借り入れたお金は返済しなければなりませんが、未返済のまま満期を迎える、被保険者が死亡するなどしたときは、満期保険金や死亡保険金から、その元金と利息が差し引かれます。

保険料の払い込みを止めても保険を続けることは可能

保険料が払えなくなった場合、保険料の払い込みを中止して、その時点での解約返戻金をもとに、保険期間をそのままにした保障額の少ない保険に変更する払済保険(はらいずみほけん)にするという方法もあります。払済保険にすると、効率がよく、しかも万一のときの保障も確保することができます。

学資保険やこども保険も、貯蓄性があり、理論上はこの方法が可能ということにはなります。私は今までこのケースを聞いたことはありませんが、もし保険料の支払いが難しくなったら、解約をする前に加入中の保険会社に問い合わせてみてください。解約返戻金が少ない場合、変更できないことがありますし、保険の種類などによっては、利用できない場合があります。

払い済みにすると予定利率が引き下げられる場合も

払済保険に変更する場合の注意点は、会社によっては変更時に予定利率が変更される場合もあるということです。変更時の予定利率に変更されますので、引き下げられることになると思います。また、特約をつけている場合、特約は消滅します。

教育資金の準備は必須です。学資保険を利用する場合は、途中でやめることがないよう、児童手当を保険料に充当するなど、保険料を払い続ける見込みを立ててから加入をしましょう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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