“Raising the Bar”バーとバー文化を向上させるグローバルコンペティション
世界有数の総合酒類メーカーであるディアジオ社が主催する、バーテンダーのためのグローバルコンペティション「ワールドクラス」が今年も開催されます。バーとバー文化を向上させることを目的とし、技術だけでなく、創造性、情熱や想いなど、お客様を「おもてなし」するためのすべてを満たした者だけが勝者となれるこの大会。昨年はなんと52カ国から15,000名ものバーテンダーが参加したのだとか。日本からは奈良ホテルの「ザ・バー」ヘッドバーテンダーの宮崎剛志さんがグローバルファイナルに進出し、世界総合3位を獲得、アジアパシフィックリージョン優勝を果たしました。
ワールドクラス大会概要
宮崎さんをして、「一夜にして生活がガラッと変わった」と言わしめるほどの影響力を持つこの大会。審査はどのように行われるのでしょう? まず突破しないといけないのが日本大会。2014年は、3月7日締め切りの第1次審査(書類)で上位100名が選出され、4月中旬に開催される第2次審査(筆記試験・実技)で上位10名が選出されます。そして6月上旬のジャパンファイナルで優勝した1名だけが、グローバルファイナルに進出できるのです。ちなみに2013年のグローバルファイナルは、ニース、モンテカルロ、サントロペ、イビザ島、バルセロナを巡る豪華客船で行われたそうですが、2014年は一体どこで開催されるのでしょう?期待が高まりますね。
そのグローバルファイナル、3ラウンド8チャレンジで構成されています。2013年の第1ラウンドは、前日にハーブを浸漬したオリジナルスピリッツを使った“クリエイト”と禁酒法時代をテーマにした“パーティ”の2つのカクテルを造る「Time to Play」など4チャレンジ、第2ラウンドはレッドカーペットを歩いたスターや監督をモチーフにカクテルとボトルサーブを提案する「The Red Carpet」などの2チャレンジ、最終ラウンドは10分間で最低4杯、最高8杯のカクテルをサーブする「Cocktails Against the Clock」など2チャレンジで審査が行われました。
ワールドクラスで優勝するためには?
グローバルファイナルでは、世界トップクラスのバーテンダーが集まり過酷な戦いを繰り広げます。そのため、宮崎さんは大会中も朝早くから夜遅くまで練習に励んでいたそうですが、デッキのバーでは早朝6時に別のバーテンダーが既に練習を終えていて驚いたとか。世界レベルで活躍するバーテンダーは、やはり地道な努力を積み重ねて今日があるのだと実感したそうです。もちろん、世界中の素晴らしいバーテンダーが集まるからといって臆する必要はない、とも宮崎さんは言います。「自分のスタイルを貫き通すことが、一番大切」とのこと。
さらに、日本大会を取り仕切るキリン・ディアジオ社のブランドアンバサダー中牟田さんは、「歴史、創業者の想い、製法、味わい、ボトルデザインなど、ブランドの価値を存分に活用することも大切」と強調します。
いずれにせよ、バーテンダーとしての全てが試される今大会、挑戦者として参加するもよし、バーを愛するものとして見守るもよし。2014年も日本代表が健闘し、見事優勝を飾ってくれることを願っています!
【関連情報】
ワールドクラス 2014 日本大会