しかし、ドル円相場は2014年に入って以降、一時は1ドル100円台まで円高ドル安が進行しています。日本を代表する企業には輸出関連企業も多くありますので、業績面への貢献を考えると、円安ドル高の方が好ましいと言えます。為替相場の動向は株式市場にも影響を与えますので、その行方が気になります。そこで、ドル円相場は2014年、どう動く可能性があるのかを考えてみました。
ドル円相場の現状を把握
ドル円相場の2012年1月以降の日足チャートを見てみましょう。ドル円チャート。YAHOO!JAPANファイナンスより
ドル円相場では2014年1月初めに、一時1ドル105円台前半まで円安ドル高が進行しましたが、その後は反転。2月には一時1ドル100円台まで円高ドル安が進行し、現在1ドル101円台でもみ合う展開が続いています。右側の部分です。
では、このチャートに上値抵抗線と下値支持線を引いてみましょう。
ドル円チャート。YAHOO!JAPANファイナンスより
チャートを見ると、2013年11月にドル円相場が上値抵抗線を上にブレイクして、円安ドル高がしたことがよくわかりますね。
今後の動きを予測する
これらを踏まえて、もう一度上のドル円相場の日足チャートを見てみましょう。ドル円は現在、円高ドル安が進行していますが、11月にレンジを上にブレイクした際の上値抵抗線と下値支持線の上で推移していることがわかります。一般的に、レンジをブレイクされた場合、上値抵抗線は今度は下値支持線として機能することになります。反対に下にブレイクした場合には、上値抵抗線となります。これを踏まえて考えると、サポートラインは100円台を割り込んでいるところにあることがわかります。
つまり、ドル円相場は現在、「円高ドル安が進行しているけれども、大まかに100円前後で下げ止まる可能性が高いが、瞬間的に100円を割り込む可能性を否定できない」という風に考えることができます。
もちろん、サポートが機能せずにレンジを下にブレイクする場合もありますので、絶対にこの辺りで下げ止まるとは断言できません。為替相場では、ポジション解消によるロスカットの自動注文が加速して、ロスカットがロスカットを発生させる事態も考えられます。そして、反対にここまで円高が進行せずに反転することもあるでしょう。
ドル円相場が円高ドル安、円安ドル高のどちらに動くのかもう間もなくトレンドが判明することでしょう。世界の株式市場、為替相場が大きく変動している今、積極的にポジションをとる必要はありません。まずは底を打ったことを確認してからポジションをとっても遅くはないのではないのでしょうか。
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