手ブレは画像をイメージすることがポイント
イルミネーションをあえて手ブレで撮影。光の粒が動かした分ブレて写っている。意図的に表現として使われるテクニック。
これを利用して意図的にカメラを動かして撮影してみます。カメラの手ブレ補正機能はここではオフ設定にして撮影します。
撮りやすい状況としては、暗い場所でシャッタースピードが長くなる場面がいいでしょう。具体的なシャッタースピードとしては、1/30より長くなる露光時間が目安。
被写体はイルミネーションのような光がよくわかるものが撮りやすいです。どのような画像にするのにブレを作るのか、イメージをしながら撮るのがポイントです。
撮影方法は、あまり大幅に動かすのではなく、ほんの少しだけカメラを動かすだけで十分です。撮影してみてブレが出来てない場合は、シャッタースピードが短くオート露出にて設定されていることが考えられます。この場合はカメラの動かし方を大きくするかさらに暗い場所を選んで撮影してみてください。
この方法を極端に利用したのが「これぞ花火アート撮り」で紹介している作品。花火を撮るときは露光時間が数秒と極端に長くなるのを利用した撮影方法です。
被写体ブレ撮影は被写体の動きをよく見極めて
歩いている被写体だけがブレて写る被写体ブレの例。背景はピントが合っているのに対して左側の人物はブレて写っている。
一方、被写体ブレは通常の撮影時と同様にカメラはしっかり固定させて被写体の動きを作ります。
どの程度被写体がブレるかは、露光時間と被写体の動きによって変化します。あまりに被写体の動きが速かったり、露光時間が長くそれに対して被写体が写る時間が短いとうまく写らない場合があります。
どの程度の動きによる速さで被写体ブレが生じるか、身近なところで撮影して体験してみるといいでしょう。被写体の動きをよく見極めることがポイントです。速さや動く方向などを確認しながら撮影します。
被写体ブレはスポーツシーンなどでもよく用いられるように動きを表現するときに使われる手法です。
今回はあえてシャッタースピードの速さなどには触れませんでしたが、本格的にブレを意識して撮影するのであれば、カメラの露出の仕組みであるシャッタースピードとレンズの絞り値による関係を習得することをお勧めします。シャッタースピードを意識的に操作することで被写体の動きをコントロールして撮影することができるようになります。