国内最高峰の戦い。「ジャパンラグビー トップリーグ」とは

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2年連続でトップリーグMVPに選ばれたサントリーのジョージ・スミス。オーストラリア代表の世界的レジェンドでもある (c)JRFU, Photo by RJP H.Nagaoka

「トップリーグ」とは、プロ野球やサッカーのJリーグに相当するもので、日本ラグビーの最高峰のリーグ戦です。

トップリーグが設立されたのは2003年のこと。当初は12チームでスタートし、その後2006年シーズンから14チームへと拡大されました。今シーズンからはさらに2チームが加わり、16チームで行われています。

開催方式も今季から変更になりました。昨シーズンまでは14チームの総当たり戦を行い、上位4チームによるプレーオフトーナメントで優勝を決めていました。今シーズンはまず16チームを2グループに分けてリーグ戦を行います(ファーストステージ)。次に、それぞれのグループの上位4チームと下位4チームによる2グループに分かれて総当たり戦を実施(セカンドステージ)。最後にセカンドステージのグループAの上位4チームによるプレーオフトーナメントで、チャンピオンが決まることになります。

2ステージ制を採用したことで、今シーズンのトップリーグはすべてのチームにとって全試合が大きな意味を持つことになりました。どの競技でも一般的にリーグ戦はシーズンが進めば上位と中位、下位に分かれ、終盤には試合の意味が薄れてしまうケースが出てくるものです。一方、今シーズンのトップリーグは、ファーストステージでグループ下位となりセカンドステージのグループBに回っても、日本選手権出場や降格回避という目標があるため、消化試合がなくなります。開幕から最終節まで緊張感あるゲームが続くことになります。これによって、観戦者の楽しみはいっそう広がったといえるでしょう。

すでにファーストステージは10月一杯で終了しており、11月最後の週末からセカンドステージが始まります。今後は優勝争いとともに、残留争いや日本選手権出場(上位4強を除いた5~12位チームによるワイルドカードトーナメントを勝ち抜いた2チームが出場権を獲得)をかけ、さらに激しい戦いが繰り広げられることになります。

サラリーマン戦士が企業の看板を背負って激突!

トップリーグがプロ野球やJリーグと大きく異なっているのは、チームは基本的に企業が主体となっており、多くの選手は社業もしながらプレーするアマチュアであるという点です。つまり、プロスポーツのリーグ戦ではありません。「トップ」の名が示す通り、国内最高のリーグですが、独立して経営しているわけではなく、日本ラグビー協会のトップリーグ事業部によって運営されています。

また選手は仕事をしながらチームに所属するいわゆるサラリーマン選手と、選手としてクラブと契約するプロ選手の2パターンがあり、同じチームに両者が混在しています。この点は日本ラグビーの特殊な部分といえるでしょう。

トップリーグでは一流の選手が取引先で営業したり、社内で他の職員の方と同様に仕事をしたりしながら、試合では会社の看板を背負ってプレーします。昔の企業スポーツの理念がいまも残っており、会社の同僚の方々が数多く応援に訪れるという点では、極めて珍しいリーグであるといえます。

選手の流動性は低め。だからこそ各チームに特色があふれる

そうしたことから、トップリーグは他のプロスポーツリーグに比べ、選手がさほど流動しないということが特徴として挙げられます。学校を卒業していったんチーム(企業)に入ると、そのクラブに骨を埋める選手がほとんどです。

そしてだからこそ、トップリーグではチームごとのカラーに特色があり、さまざまなバリエーションが表れます。

海外の他競技を見てもそうですが、おおむねプロチームとは戦力やコーチングによって、その年々でブームや傾向が変わるものです。一方トップリーグは人が流動しないぶん、その年のブームよりも、チームカラーのほうが前面に出てきます。

選手の顔ぶれは基本的に大きく変わりませんし、チームの特色も継続性がある。そういう意味では、観る側としても感情移入がしやすく、応援しやすい部分があると思います



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