最近、マーケティング関連の新聞やニュースでO2Oという言葉を多く目にするようになりました。O2Oは、ホームページをビジネスで活用する上で知っておきたい考え方です。今回は、そんなO2Oの概要やメリットについてご紹介します。
O2Oとは?
O2Oは「Online to Offline」の略で、インターネットを利用しているオンラインの行動により、実店舗などのオフラインでの購買に影響を与え、利益拡大を狙う施策のことです。
O2Oという言葉は2010年にアメリカのベンチャー企業で生まれました。言葉の由来としては、「B2B(Business to Business)や「B2C(Business to Customer)」の言葉の流れをくんでおり、「Online to Offline」が略されて「O2O」と表記されるようになったと言われています。
施策の分かりやすい例としては、飲食店がオンライン上でクーポンを発行し、閲覧した顧客がクーポンを使うために来店をするなどがあります。
O2Oの仕組み
O2Oの考え方は昔からあった
O2Oという言葉が使われ始めたのは2010年頃ですが、オンラインとオフラインの融合についての考え方は、大手ECサイトが誕生した2000年ほどから「クイック&モルタル」という言葉で存在していました。
「クイック&モルタル」は、実店舗などのリアルからネットへ消費者を移動させることで、実店舗での売り上げを拡大しようという考え方です。
分かりやすい事例として、ある有名レンタルDVDショップで行われていたのは、顧客から収集したメールアドレスへ定期的にエンターテイメント情報をメルマガとして配信し、お客様の知識が高まった所でタイミング良く割引クーポンを発行。そのクーポンを持ってお客様がお店に来店するという仕組みでした。
しかし当時は、インターネット利用率が低く携帯電話でのネット接続もあまり行われていない時代だったため、「クイック&モルタル」の事例は多くは生まれれませんでした。
O2Oはなぜ今注目されているの?
そして近年「クリック&モルタル」と同様な考え方である「O2O」が注目されるようになりました。それはなぜでしょうか?
理由として2つ挙げられます。
1. スマートフォンの普及
スマートフォン普及はO2Oの重要なカギ
近年スマートフォンが普及し、誰でも、いつでもどこでも高速にインターネットが楽しめるようになりました。どこへ行くにもスマートフォンを持ち、場所を調べる時にも、お店を調べる時にもインターネットで情報を調べ、多くの人の生活に欠かせない物となりました。
またスマートフォンには、GPS機能が搭載されており、現在位置に基づいた情報を受け取れるようになりました。
このような事から、オンラインとオフラインが人々の生活の中で曖昧になり、オンラインでの情報がオフラインに影響を与える環境が出来てきたのです。
2. ソーシャルメディアの普及
ソーシャルメディアの普及も重要
スマートフォンに加え、重要なのがソーシャルメディアです。Facebookやtwitterなどのソーシャルメディアを利用するユーザーが増え、オフラインの情報を世の中に発信する機会が増えてきました。そして、友人などにより発信された情報を見て、自分もお店に行ってみるというような影響を与えるようになりました。
また、多くのソーシャルメディアで位置情報の共有がすすんでおり、今まで知ることの無かったお店の情報などを知ることができるようになりました。
このように、スマートフォンやソーシャルメディアの普及により、いつでもどこでもオンラインとオフラインを行き来できる時代となり、再度「O2O」の考え方が注目を浴びるようになりました。
>>次ページではO2Oの代表的な5つのメリットをご紹介します。