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消費税増税に慌てない上手なリフォームの選び方(2ページ目)

いよいよ2014年4月1日に消費税が改定されますが、リフォームにおいても大きな影響がありそうです。「消費税増税前にリフォーム!」という広告も珍しくありませんが、実はここに大きな落とし穴がありそうです。今回は消費税増税で慌てないためのポイントをご紹介します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド


減税制度なども考慮して検討する

今回の消費税率改定によって新たに住宅を取得しようとしている方の負担が増えることから、平成26年4月から「すまい給付金」制度が創設されます。また、「住宅ローン減税」についても同様に控除額が拡大され、個人の負担を軽くするための制度が用意されています。

さらに、新たに住宅を取得する方以外、すなわち自宅をリフォームする方にとっても「投資型減税」による優遇が受けられます。耐震やバリアフリー、そして省エネで条件に該当するリフォームの場合の減税について、平成26年4月からは控除限度額がアップするため、いずれにしても消費税率がアップした場合の負担を軽減してくれる仕組みになっています。

リフォーム内容によっては上記の制度が適用でき、その結果「消費税がアップする前に」と駆け込んで工事を契約してしまうことが、新たなトラブルにつながってしまう場合も想定されます。

駆け込む人が多いと、工事対応にムラが出る

駆け込み需要

消費税改定が迫り、駆け込み契約の増加が想定されています。慌ただしいリフォームは品質低下を招くのです。

前のページでご説明しましたが、平成25年10月1日以降に契約したリフォーム工事では、工事完了(引き渡し)が平成26年4月1日以降となった場合、消費税は8%になります。実際の契約において、3月末までに工事を間に合わせることが前提となっている現場では、期日が近づくにつれ非常に慌ただしい作業となることでしょう。

このため、多少無理な工程計画となってしまった場合、職人たちがものすごく忙しくなり、営業スタッフとの打ち合わせも慌ただしくなって、最悪の場合連絡ミスや確認漏れといった事態に陥ります。

また、消費税こそ5%のままであっても、工事が立て込むと、需要と供給の関係により資材価格などが値上がりする傾向となります。そのため工事価格がアップしたり、構造材や下地材といった施主の目に触れにくい部分の材料品質が下げられたりといった、粗悪な工事を助長しかねない状態になります。

全ての業者がそのような対応を取る訳ではないと思いますが、せっかく自宅をリフォームしてもらえるなら、時間に追われて慌てている職人さんと、丁寧に段取りよく進めてくれる職人さんとではどちらに頼みたいかを考えれば、なんとなくイメージが湧いてくると思います。

そもそもリフォームはじっくり計画的に実施すべき

上記のようにご説明してまいりましたが、消費税率がアップすると聞けば、なんとなく「税金が高くなる前に」と思ってしまいがちですが、その言葉にあおられて不要な工事まで契約してしまえば、結局無駄遣いとなってしまいます。

リフォームに関する減税などの説明を避ける業者や、リフォームの工程(引き渡し日)についての説明があいまいな業者から「消費税が上がる前に契約した方が良い」と提案された時は要注意です。

そもそもリフォームは周囲に煽られて決めるものではなく、家族の事情や要望、ライフスタイルの変化に対応したり、住まいを長持ちさせるために実施するもののはずです。必要になる時に、その必要と将来の予測や可能性を考えた上で、リフォームプランを決定し、それに応じた予算計画を練るべきなのです。「税金」「経費」という言葉に惑わされず、住みよい我が家をじっくりと検討して欲しいと思います。

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