家計管理は夫婦間での問題の共有化から
夫婦ゲンカの7割はお金の話
「夫婦ゲンカの7割は、お金の話が原因です。収入と支出に不透明な部分があったり、相手だけがいい思いをしていると感じることもあるでしょう。お互いに疑いの目を向け、それが原因でケンカになることも少なくないはずです。ここから、夫婦それぞれの収入や支出など、お金に関する情報がすべて透明化され、共有化されていれば、夫婦ゲンカは3割に減らすことができるといえるでしょう」
お金の問題が共有化できれば、自然と支出のムダも見えてきます。節約すべきところやもっと配分を増やすべきところも見えてくるでしょう。そうなれば、今よりお金も貯めやすくなるはずです。
お金の問題を共有化すれば、夫婦ゲンカも減る!?
ちなみに、教育費が家計を圧迫している家庭は、夫婦の仲が悪いという傾向があるのだとか。「夫婦仲が良い家庭では、妻が『子どもは中学から私立に通わせたい』と言い出しても、夫が『うちの家計では無理だから、高校からにしよう』と、止めることができるでしょう。ですが、夫婦仲が悪いと、夫が同じ返事をしたところで『ぜんぜん子育てに関わってこなかったくせに』と毒づかれ、『パパよりいい学校に入ってね』と教育熱がエスカレートすることになりかねません。ちなみに、夫婦仲の善し悪しには、夫の収入が多いか少ないかは関係ありません。夫婦でお金の問題が共有できているかどうかで決まります」
たとえ夫の収入が多くても、収入や支出に不透明な部分があれば、妻は疑いを抱き、お金を巡ってケンカが起きるでしょう。一方、収入が少なくてもお金の問題が共有化できている家庭では、互いを信頼しているため、冷静に話し合うことができるのです。
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畠中雅子さん
ファイナンシャル・プランナー。大学時代からフリーライターとして活動し、出産後にマネー分野を専門とするライターとなりFP資格を取得。新聞・雑誌・WEBなどに多数の連載やレギュラー執筆を持つとともに、セミナー講師、講演などを行う。「教育資金作り」「生活設計アドバイス」「住宅ローンの賢い借り方、返し方」「オトクな生命保険の入り方と見直し方」などのテーマを得意としている。
取材・文/大山弘子 イラスト/本山浩子 パネルデザイン/引間良基