カルメン故郷に帰る

草軽電鉄

ユニークな風貌だった草軽電鉄の電気機関車


1951年公開。木下惠介監督、高峰秀子主演のコメディータッチの作品。日本最初のカラー映画(当時の言葉では総天然色映画)である。全編浅間山の麓、北軽井沢付近でロケが行われた。東京でストリッパーをやっていたカルメン(高峰秀子)と仲間が里帰りをするときに乗ってきたのが、今は亡き草軽電鉄の風変わりなスタイルの列車だ。

半世紀以上も前に廃止になってしまった鉄道だけに、資料も少なく映像も少ない。それが映画のここかしこに登場し、しかもカラー映像である。これを見るだけでも貴重なものといえる。なお、個性的なスタイルの小型電気機関車(愛称「かぶとむし」)は、現在軽井沢駅前にある(旧)軽井沢駅舎記念館の敷地内に静態保存されている。

ブルートレインひとり旅

はやぶさ

「はやぶさ」最後尾


タイトル

(C)中山映画

1982年公開。中山節夫監督、出演=川津祐介、水野久美、上野郁巳ほか。

すっかり廃れてしまった夜行寝台特急列車ブルートレイン。その全盛期に、当時日本最長列車だった「はやぶさ」(東京~西鹿児島)を舞台に展開する物語。公民館などでの巡回上映のみで、TVやビデオ化もされなかったので幻の映画となっていたが、このほどテレビ(CS番組、チャンネルNECO)で初公開される。

はやぶさ

東京駅の「はやぶさ」 (C)中山映画

親に内緒でひとり「はやぶさ」に乗り込んだ少年。悲喜交々の様々な乗客を乗せて列車は夜の東海道を西へ向う。車内で出会った人との交流、怪しげな男。一方、息子の旅立ちに憤慨して連れ戻そうと追いかける父親。時刻表ミステリーのような展開も交えながら飽きさせない演出は秀逸だ。親子関係の機微を描いた場面も感動的である。

国鉄(当時)の全面協力もあって、品川の車両基地を出発してから九州に至るまでの鉄道シーンはファンなら見逃せない。
放送に関する情報は、こちら