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「リベルターブル」オープン(赤坂)(3ページ目)

2013年10月5日、「リベルターブル」が赤坂の地に新店舗をオープン。表参道時代には、デセールを中心としたフレンチレストランという新ジャンルを確立した森田一頼シェフ。そのコンセプトは、「独自のフィルターを通した自由な発想、記憶に残るクリエイティブ」。新店ではテイクアウトを主軸に、イートイン可能なカウンター席を備えたブティックとしてスタート。今後、さらに多彩な表現を繰り広げる新たな序章となります。

平岩 理緒

執筆者:平岩 理緒

スイーツガイド


「リベルターブル」の伝統菓子ベースのミニサイズのタルトより「ポンヌフ」(上)と「ガトーバスク」(下)(各1260円)

「リベルターブル」の伝統菓子ベースのミニサイズのタルトより「ポンヌフ」(上)と「ガトーバスク」(下)(各1260円)


フランスの伝統的な焼き菓子を直径10cm程のサイズでクリアケースに入れたシリーズがあります。前衛的なイメージの強い生ケーキに対して、こちらは、森田シェフが日本とフランスの各店で学んできた、ベーシックな伝統菓子をそのまま表現したもの。外側はざっくりと、中にカスタードを入れてしっとり焼き上げる「ガトーバスク」や、赤いコンフィチュールと白い粉糖がけの部分を交互に配した「ポンヌフ」、アプリコットやドライフルーツを入れて焼いた「ミルリトン」、薄いパリパリのパータフィロという生地でりんごとアーモンドクリーム、カスタードクリームを包んで焼いた「クルスタッド オ ポンム ルージュ」など、全8種。

洋梨ではなく日本の和梨を使った「タルトポワールジャポネ」、アーモンド味のクリームに赤いリュバーブを入れて焼いた「タルトリュバーブ」などもあります。一般的に、ミルリトンやポンヌフは小さな一人分サイズで焼くお菓子ですが、森田シェフ曰く、切り分けて皆で会話しながら召し上がっていただきたいので、あえてこのサイズにしたとのこと。
フレッシュでいて生菓子よりは少し日保ちのする仕様と、3-4人で楽しむのに程良い手頃なサイズは、手土産としても喜ばれそうです。

「リベルターブル」で人気のパウンドケーク類

「リベルターブル」で人気のパウンドケーク類


以前より人気の高いパウンドケーク類は、細長くスタイリッシュなフォルム。黒トリュフとりんごの蒸留酒が香る「ケイク トリュフ ノワール カルヴァドス」(2520円)や、薔薇の花と苺を組み合わせた「ケイク フレーズ ア ラ ローズ」(2100円)をはじめ、やはり個性的な素材使いが特徴的です。

「リベルターブル」の焼き菓子類

「リベルターブル」の焼き菓子類


筒状のクリアケース入りの焼き菓子も面白く、パティスリーの定番アイテムを森田シェフ流にアレンジした一工夫に注目。たとえば、アーモンドチュイルにチョコレートとコーヒーの香りをプラスした「チュイル ジャンドゥージャ カフェ」(10枚入945円)、一般的なレモン味でなくヴェルガモットの香りを添えた「サブレ ヴェルガモット」(10枚入1260円)、サクサクした軽い絞り生地のウィーン風と呼ばれるタイプのサブレにオリーブオイルを加えた「サブレ ヴィエノワ ユイル オリーブ」(10枚入1050円)など、どれも食べてみたくなるものばかり。同じサイズの容器なので、箱に並べて詰め合わせのギフトとしても、クールでスタイリッシュなイメージになりますね。

「リベルターブル」のコンフィチュール類

「リベルターブル」のコンフィチュール類


また、お菓子に詳しい通の方にもお薦めしたいアイテムが、瓶入りのコンフィチュール類の中でも二層に分かれたタイプ。上になっている部分は、単品でも用意のある「パート・ド・リベルターブル」と名付けられたオリジナル品。薫り豊かなスペイン産のマルコナ種アーモンドをローストし、ペースト状にして牛乳をベースにとろりと濃度がつくまで炊いていったものです。アーモンドの旨味を最大限凝縮したもので、森田シェフ曰く、ピーナッツバターのような感覚で、朝食のトーストに塗って召し上がっていただきたいとのこと。
これに、色彩で4つに分けたコンフィチュールを組み合わせていて、「ブランシュ(白)」は梨とライチ、ココナッツのコンフィチュール。「ルージュ(赤)」は苺とフランボワーズとリュバーブ。「ジョーヌ(黄)」はアプリコット、オレンジ、マンゴー、パッション。「ノワール(黒)」がショコラとカシス、ミュールと呼ばれるブラックベリー類と、これまた一つずつ凝ったもの。

「リベルターブル」に並ぶヴィエノワズリー

「リベルターブル」に並ぶヴィエノワズリー


その他にも、クロワッサンをはじめとする菓子パン類のヴィエノワズリーも並び、フォッカッチャや軽めのカンパーニュといった食事系のパンに、キッシュやクグロフ、ブリオッシュといった、幅広いアイテムが揃います。

今回の店舗はテイクアウト中心で、4席のカウンターでは、店内で選んだアイテムを、エスプレッソマシーンで淹れるコーヒーや森田シェフがセレクトしたガスウォーターなどと共にいただくことができます。

そして、森田シェフの皿盛りデセールに期待するファンの方々にとっては、今後の展開が気になるところ。森田シェフご自身も、そのような表現は今後もぜひ続けたいと思っていらっしゃいますので、この先、まずはこの店舗をしっかりと軌道に乗せながら、何らかの形で発信していきたいとお考えだそうです。楽しみですね。

赤坂の地で新たな一歩を踏み出した「リベルターブル」。初めて出会うお客様も、これまでのファンの方々も、共に惹きつける店となっていくことでしょう。森田シェフの繊細な感性にあふれるお菓子と表現が注目を集めること、間違いなしです。

<ショップデータ>
「Libertable」(リベルターブル)
東京都港区赤坂2-6-24
※東京メトロ赤坂駅2番出口より徒歩約2分
電話 03-3583-1139
定休日 不定休
営業時間 11-21時
HP: http://libertable.com/
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