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「リベルターブル」オープン(赤坂)(2ページ目)

2013年10月5日、「リベルターブル」が赤坂の地に新店舗をオープン。表参道時代には、デセールを中心としたフレンチレストランという新ジャンルを確立した森田一頼シェフ。そのコンセプトは、「独自のフィルターを通した自由な発想、記憶に残るクリエイティブ」。新店ではテイクアウトを主軸に、イートイン可能なカウンター席を備えたブティックとしてスタート。今後、さらに多彩な表現を繰り広げる新たな序章となります。

平岩 理緒

執筆者:平岩 理緒

スイーツガイド

「リベルターブル」のスペシャリテのお菓子達

「リベルターブル」の代表作「リュクス」(840円)、「ゼニス」(840円)、「エクラ」(530円)

「リベルターブル」の代表作「リュクス」(840円)、「ゼニス」(840円)、「エクラ」(530円)

 

「リベルターブル」を初めて訪れた人にお薦めしたいのは、レストランパティシエとしての経験豊富な森田シェフならではの、通常のパティスリーでは使われないような料理素材を使った前衛的なお菓子です。「リベルターブル」を代表するプティガトーの一つ「リュクス」は、アーモンドシュクセの土台の上に艶やかな漆黒のグラサージュをまとったショコラのムース。中には黒トリュフが香るクリームとイタリア産のマロングラッセを閉じ込めています。「ゼニス」は、シブーストクリームの表面をキャラメリゼしたクラシックな見た目ですが、なんとフォアグラの軽いフランとりんごのソテー入り。甘さの中に塩味と酸味が溶け込んだ、まるでフレンチのコース料理の前菜のような複雑な旨味のお菓子です。赤いフォンダンのデコレーションが華やかなエクレール「エクラ」は、フランス産の山羊チーズを使ったクリームをサンドし、薔薇のコンフィチュールと赤スグリのジュレを組み合わせています。

「リベルターブル」の「ディアブル」(630円)

「リベルターブル」の「ディアブル」(630円)


さらに、今回の新店舗オープンにあたり、新作として登場したお菓子の中から、3種類をご紹介します。

まず一つ目は「ディアブル」。フレンチの世界において、“悪魔”を意味するこの名のつく料理は、マスタードや胡椒でぴりっと辛味の効いた味が特徴です。森田シェフの提案は、赤いフルーツ類入りビスキュイで巻いた中に、フランボワーズのクリーム。その中心に忍ばせたフランボワーズの果実の穴の部分に唐辛子とフランボワーズのエッセンスを閉じ込めました。さらにピンクペッパーとフランボワーズのムースを重ね、薄くフランボワーズのコンフィチュールを塗った上に、フレッシュのフランボワーズを盛り付けて飾っています。愛らしい姿ながら、ぴりりと刺激の効いた小悪魔的な刺激が楽しめる一品です。

「リベルターブル」の「テロワール」(530円)

「リベルターブル」の「テロワール」(530円)

二つ目は「テロワール」。甘くない敷きこみ用のパイ生地の土台の中に、ペカンナッツとくるみのキャラメリゼ入りクリームチーズのアパレイユを流して一度焼き、上に黒トリュフが香る、味の濃いじゃがいも「インカのめざめ」のペーストを絞り、もう一度焼き上げています。仕上げには「インカのめざめ」を透き通るほど極薄のチップス状としたものを飾って。まるで料理のような感覚で、大地の恵みを閉じ込めたプティガトーです。

「リベルターブル」の「ヴェール」(580円)

「リベルターブル」の「ヴェール」(580円)


三つ目は「ヴェール」。イタリアの中でも良質の産地として知られるブロンテ産のピスタチオを使ったムースリーヌクリームの中に、日本ではウイキョウと呼ばれる香草、フェンネルとレモンのジュレ入り。少しアニスを思わせるような甘く清々しい香りが、ピスタチオのコクと香ばしさを爽やかに縁取ります。

どれも、この店らしい凝った生ケーキばかり。次のページでは、やはり個性に富み、手土産にもお薦めの焼き菓子やコンフィチュール、その他幾つかのアイテムをご紹介します。

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