重い内容に良い意味で裏切られる、可愛い絵柄の青春マンガ
■作品名ハチミツとクローバー
■作者名
羽海野チカ
■巻数
全10巻
■おすすめの理由
「登場人物全員が片思い」で有名になり、映画化、アニメ化、ドラマ化もされた人気作品。
主人公たちの切ないラブストーリーとして読むのも良いですが、私は「青春マンガ」としての側面をおすすめします。
才能が物を言う場所である美大。
そこに通う主人公たちの才能や夢への葛藤がとても深く、魅力的に描かれています。
天才であるがゆえ、周囲の人から距離を置かれるはぐみ。
破天荒で天才的な美術の才能がありながら、過去の出来事に苦しむ森田。
明らかに自分とは違う天才たちを目にし、葛藤する竹本。
弟との才能の差を感じ、過去の出来事と戦う森田兄。
誰しもが感じたことがあるであろう、
「自分は何ができるのか?何がしたいのか?」ということを、改めて確認させられる作品です。
可愛い絵柄のラブストーリーだと思って読むと、意外と重い内容に、
良い意味で期待を裏切られます。