感動ものや悲しいものではない、コメディ色の強い動物漫画
■作品名動物のお医者さん (1987~1993)
■作者名
佐々木倫子
■巻数
全12巻(白泉社文庫版:全8巻、愛蔵版:全6巻)
■おすすめの理由
「動物のお医者さん」は、1987年から1993年にかけて「花とゆめ」という少女漫画に掲載されていた漫画です。
単行本は全12巻、文庫本は全8巻で、2000万部以上も売り上げたという大ヒット作品で、テレビドラマ化もされました。
物語の舞台は、北海道の札幌市にある「H大学の獣医学部」。
そこで獣医師になるために学ぶ、通称「ハムテル」こと主人公の西根木公輝は、何ごとにも動じない冷静かつシュールなギャグセンスの持ち主で、元気で押しの強い祖母と古い一軒家に二人暮らし。
そんなハムテルの親友で、大のネズミ嫌いで主体性がなく臆病ものの二階堂。
二人が獣医師を目指すきっかけを作った、傍若無人でワイルドな漆原教授。
いつもおっとり、ちょっとトロい先輩の菱沼聖子。
……などなどキャラクターの濃い学生や教授達が登場します。
そしてハムテルの家に住む、シベリアンハスキー犬でハムテルに忠実なチョビや、姉さん気質で自分勝手な三毛猫のミケ、人を見ればケリを入れるために突進してくる乱暴者の雄鶏のヒヨちゃんなど、様々な個性の動物達も絡んできます。
学生や教授達、動物達のおかしなキャンパスライフや、付属の動物病院に訪れる患畜達を巡る様々な出来事が、かなりユーモラスなタッチで描かれているので、何度読んでも爆笑してしまいます。
感動ものや悲しい動物ものではなく、コメディなので終始楽しく面白く読むことのできるストーリーで、動物が死んだりする話は苦手……という人でも楽しく読むことのできる漫画です。