ジュラ紀から生きて現世への帰還ができるのか…

■作品名
ブルー・ワールド

■作者名
星野之宣

■巻数
全4巻 (文庫版:全2巻)

■おすすめの理由
この「ブルー・ワールド」のようなSF漫画だけではなく、大英博物館で作品展まで開かれた「宗像教授伝奇考」の作者、星野之宣さんは大好きな作家さんで、どれをご紹介しようかとても迷いましたが、今回は比較的初期の作品である「ブルーホール」の続編、ブルー・ワールドをご紹介します。

この物語は群像劇に属すと思いますので、主人公は誰と言うのは難しいのですが……。
ヒーロー・ヒロインとしてあげるならば、ハート中尉がヒロインで、彼女を助けるヒーローがキャメロット教授でしょうか。

■あらすじ
物語の舞台は、ヒトどころか哺乳類の祖となる小さなげっ歯類すら存在しないジュラ紀です。現代の地球の海底で深度が測れない謎の穴「ブルーホール」の解明のため、ハート中尉がキャメロット教授を訪れる場面から物語が始まります。

ハート中尉の説得によりというよりも、その穴の先に興味を持った教授は調査に同行するのですが、その調査に参加したアメリカとイギリスの思惑もからまり、現地は酸素は濃密にあるものの、ヒトの何十倍もの大きさと力を持つ捕食動物の王国。

不測の事故も起こってしまい、調査どころか現世に生きて帰れるのかと言うサバイバル状態に。中尉と教授を中心とした生き残ったメンバーは協力しながら、現世への帰還をはかるのですが……。


現世とジュラ紀をつなぐブルーホールは一つではなく複数あり、その場所は、ネッシーで知られるネス湖や多くの船や飛行機が波間に消えたバミューダトライアングル地帯と設定されていますから、「もしかして本当にそんな穴があるかも?」という気にさせてくれます。

この作品には古生物学だけではなく、地質学、地球磁場を専門とする教授にイギリス海軍、ついでにアメリカの油田王とその道のプロがわんさかでてきます。そのプロ達がそれぞれの立場でうんちくを語るわけですが、これを語らせているのは当然作者である星野さんなわけで……。

熱い冒険もいいけど、うんちくトリビア満載どんとこい。
そんな方にお勧めなのが、この「ブルー・ワールド」です。ぜひ一度ご覧ください。




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