役割ばかりを要求される既婚女性
女性は結婚して子供が生まれると、固有名詞を持った一人の人間として扱われなくなる傾向にあります。妻、母、嫁、など役割として生きることばかりを要求され、人格を持った一人の人間、自分として生きられなくなります。これはアイデンティティの危機です。
アイデンティティという言葉は何年か前に流行り、結局日本語になりませんでしたが、それは日本語にアイデンティティに該当する単語がないからなのではないでしょうか。そして単語がないのは、日本人にアイデンティティという概念がないということを表しているのだと思います。
アイデンティティの危機とは
『アイデンティティ』、あえて日本語に訳すとしたら「自分が自分であるところのもの」になるでしょうか。
役割としてばかりを生きることを要求され、アイデンティティの危機に陥った女性が自分を取り戻そうとして陥ってしまう罠、それが不倫なのではないでしょうか。
「私を見て、個人としての私を見て、私だって人間よ、一人の心を持った人間よ、一人の男が一人の人間として生きるように、一人の女の私も一人の人間として生きているのよ。妻であり母であり嫁であり一人の人間であるのよ」と叫んでいるのではないでしょうか。
男らしくあることは人間らしくあることと同じ場合が多いですが、女らしくあることは人間らしくあることと反している場合が多いように思います。
『腹減った お腹すいたといいなさい 女の子って 何か疲れる』
上記は高校生短歌で入賞した作品だったと思います。
女子は男子より、抑圧された人生を送っているのです。
「自分自身として生きたいだぁ? だったら何で結婚したんだ」というのであれば、だから結婚しない女性が増えているのでしょうね。
そして結婚しても不倫に……。