1話完結の話が中心のバラエティに富んだ浦沢直樹作品

 

 

■作品名
MASTERキートン

■作者名

画:浦沢直樹、作:勝鹿北星

■巻数
ビッグコミックス版:全18巻、完全版:全12巻

■おすすめの理由
1988年から1994年にかけてビッグコミックオリジナルに連載されていた作品。
『MONSTER』『20世紀少年』『PLUTO』も読んできましたが、一番好きなのはやっぱりこの『MASTERキートン』です。

一番の魅力は主人公である平賀=キートン・太一というキャラクターにあると思います。
考古学者でありながら、元SASのサバイバル教官。自説を証明するための発掘調査を夢見ながら、目下大学講師と探偵業でお金を稼ぐ日々。離婚した奥さんに未練たらたらだったり、高校生の一人娘に頭が上がらなかったりする一見普通の優男ですが、砂漠に放り出されても生還するし、戦車に命を付け狙われてもみごと撃退します。このギャップがいい味になっていると思います。
超能力があるわけでも、近未来の武器を持っているわけでもなく、膨大な知識と身の回りにあるもので危険を回避する、新しい(むしろ古い??)タイプのヒーロー譚ですね。

考古学の話、軍隊がらみの話、連載当時の社会情勢、キートンの家族をめぐる話など、1話完結の話が中心で、近年発表されている壮大な謎に挑むような長編ではないですが、バラエティに富んでいる分読みごたえはあります。むしろサクサク読めるので、浦沢先生、もっと短編も書いて欲しいなあと思っていたら、どうやら『MASTERキートン Reマスター』という続編をビッグコミックオリジナルに不定期掲載されているそうです。やったあ!

うちにあるのは全18巻のビッグコミックス版。長らく重版されず手に入らなくなっていましたが現在全12巻の完全版が販売されています。




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