主人公のかっこよさに誰もが憧れる!
■作品名沈黙の艦隊 (1988~1996)
■作者名
かわぐち かいじ
■巻数
全32巻
■おすすめの理由
1990年に第14回講談社漫画賞一般部門を受賞した
潜水艦戦力を描いた戦記物のフィクションです。
漫画ですが政治的スケールが大きすぎて、まるでハリウッド映画を見ている感じです。
そして、カッコイイ!!! 誰もが主人公の海江田四郎に憧れると思います。
実際、漫画の中のキーパーソン数人は主人公に感服しています。
多分ですが、潜水艦おたくの天才作者が書かれた漫画だけにリアリティが有りすぎて、
誰でもが簡単にのめり込むことが出来る見事な漫画です。
作者の培った土台から、この作品で見事に大輪の花が開いた感じです。
■あらすじ
話はとても突飛です。
日米共謀で極秘に造られた日本初原子力潜水艦「シーバット」のメンバーに選ばれ、
極秘に任務にあたる主人公海江田四郎二等海佐、以下全乗員76名は米海軍所属となるのですが、試験航海中に世界的高性能な「シーバット」艦内で全員で反旗を翻し、潜水艦ごと逃亡。
主人公海江田四郎はたった一隻の潜水艦の中から、
理想の独立戦闘国家「やまと」を名乗るのです。
これには、深い思想や世界平和を考え抜いた強い意志が有り、
単なる彼のロマンでは有りません。
シーバットには核弾頭を積載した可能性が高いとして、
海江田の行動はアメリカから核テロリストとして抹殺を図られます。
日本・アメリカ・ロシア等の国際連合に対抗するのですが、
海江田の天才的な操縦術・最新の原潜の性能などに、国際連合軍は苦戦。
この漫画は、長きにわたり連載されましたが、実際の経過時間は2ヶ月です。
その2ヶ月間にじわりと海江田の思想が世界に理解される事となり、
最後は潜水艦を降り国連総会に出席を果たします、が……。
内容的にも各国の政治状況などリアルに読み取られ、各方面にもに衝撃を与えた漫画です。
実際に、国会でもこの作品の事が話題になるほど、時代にもマッチしていました。
こんな事を考えている日本人を誇りに思い、
読んでいるだけで、こんな日本が有ったらと憧れてしまいます。
漫画の世界で、世界をリードした作品だと思います。
是非、一度読まれてみて下さい。