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快音と圧倒的な加速に酔いしらされるジャガーFタイプ(2ページ目)

ジャガーから伝統のネーミングを受け継ぐまったく新しいスポーツカー「Fタイプ」が登場。2シーターオープンのピュアスポーツで、日本仕様は3リッターV6スーパーチャージドエンジンを積む「Fタイプ」(950万円)と5リッターV8スーパーチャージドエンジンを積む「Fタイプ V8 S」(1250万円)の2種類。今回は「V8 S」をレポート。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

強力なパワーと派手なエキゾーストサウンド

ジャガーFタイプ

「アクティブ エグゾースト システム」は任意にバルブを閉じて控えめなサウンドにすることもできる

走りは筆者がこれまで味わった、どのジャガーよりもスポーティというか、レーシーですらあります。「Fタイプ V8 S」には、最高出力364kW[495ps]/6500rpm、最大トルク625Nm/2500rpmを発生する5リッターV8のスーパーチャージャー付きエンジンが搭載され、8速ATが組み合わされます。

エンジンをかけた瞬間から、早く全開で走らせろといわんがごとき大きなブリッピングに驚かされます。そしてドライブすると、踏んだ瞬間にどこからでもついてくる強力なパワーと派手なエキゾーストサウンドに、まさに「圧倒」されます。アクセルをオフにするとパンパンとレーシングカーのような音を立てる演出も見られます。加速感はもちろん、これほど「音」で感じさせてくれるクルマは今どき珍しい。やみつきになってしまいそうです。
ジャガーFタイプ

Fタイプ V8 Sに搭載されるのは5リッターV8エンジンには、ルーツタイプのツインボルテックス スーパーチャージャーを搭載し、495ps、625Nmを発生

足まわりの味付けもジャガーらしからぬ印象で、乗り心地は硬めのスパルタンな味付けとされています。ステアリングは極めてクイックで、応答遅れもなく、切ったとおりに俊敏に反応するシャープなハンドリングを身に着けています。

ジャガーにはすでに「R」の名のつくハイパフォーマンスモデルが存在しますが、それらとも異質の、ストイックに走りを追求した印象を受ける仕上がりです。
ジャガーFタイプ

タイヤサイズは標準が前245/40R19、後295/35R19、オプションで前255/35ZR20、後295/30ZR20が選べる。Fタイプ V8 Sには、前380mm、後376mm径のディスクローターを持つ「ジャガー スーパー パフォーマンス ブレーキシステム」を標準装備

競合車に対しても、スタイリングは見てのとおり魅力的である上、走りの面でも積極的に選ぶ価値を感じさせるクルマです。身内のジャガーの中でも、XKよりもキャッチーなスポーツカーであることから、こちらのほうが人気を獲得することも考えられなくないでしょう。実際、やはり見た目にインパクトがあるせいか、試乗中も周囲から羨望の眼差しを向けられることの連続でした。このように、ジャガーもこういうクルマをつくれることを知らしめた、そして、多くの魅力をもって乗り手を魅了してやまないFタイプでした。
ジャガーFタイプ

ファブリック ルーフはわずか12秒で開閉でき、50km/hの車速まで走行中でも操作が可能


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