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BLUNTの傘の、耐風折畳み傘としての新しさ

BLUNTの傘は、耐風性能と安全性を併せ持つ構造とデザインを持っています。その独自のアイディアで構成された傘は、実際に使うと、その安全性が雨の日のストレスを軽減し、その耐風性能が強風の中でも傘が飛ばされたり破損したりしない安心感を与えてくれます。その実際について紹介します。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

耐風傘も色んなタイプが出てきた

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BLUNT「BLUNT XS_METRO」5250円(税込) 色は写真の黒の他、ブルー、グレー、ローズ、レッド、イエローがある。

多分、傘は雨を避けるための最も安易な方法として、多分、とりあえず開発されたのだと思うのですが、そのあまりにもプリミティブなアイディアを、その後、誰も超える事が出来ないまま、細部のバージョンアップだけで現代にまで辿り着いてしまった、未だ未来が見えないけれど、なくなる事も無さそうなグッズの一つです。ここまでプリミティブなアイディアが残っているケースは、他には家屋とか、箒とか、太鼓といった例があるのはあるのですが、中でも、その開発当初からの変化の無さでは、傘を超えるものは少ないと思われます。

といっても、じわじわと改善されているのも確かで、特にここ最近は、耐風性能を持たせる方向での改良が加えられた傘が色々と登場しています。その代表的な製品は、このガイドサイトでも以前紹介した「センズアンブレラ」でしょう。また、同じく、このガイドサイトで以前紹介した、クニルプスの「FiberT2 Duomatic」のような、グラスファイバーを骨に使う事で、強風に対して、しなることで受け流し、簡単には破損しないようにする、というスタイルも、風対策の一つでしょう。
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骨が外に露出しない形状なので、畳む時も安全。

BLUNTの「XS_METRO」も、耐風傘として考案されたものですが、ちょっと、従来の方法とは違った試みの傘になっています。耐風傘は、基本、センズアンブレラのような「風を受け流す」タイプ、ダブルキャノピー型に代表される、「傘の内側に回り込む風を抜く」タイプ、細身の折畳み傘などに採用されている「積極的にお猪口になることで破損を防ぐ」タイプ、安価な耐風傘が採用している「お猪口になっても一度畳むとすぐに元に戻る」タイプ、といった辺りが一般的ですが、BLUNTの傘は、「傘の中に回り込んだ風の方向を変えて、傘の先で分散させる」という方法を取っています。

傘の中に回り込む風の力を方向転換し分散させるメカニズム

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傘の骨の先端を隠しつつ、風を左右に逃がすフラップが付いた先端部。

BLUNTの傘の、見た目の最大の特長とも言える、「傘の骨の先端が露出していない」構造は、もちろん、安全性を考慮したデザインでもあるのですが、それ以上に、傘の中に入った風を、この傘の端の円形部分の裏側にあるフラップで、左右に散らして傘の外に出すためのものになっています。つまり、安全性と耐風性能を両立させたデザインなんですね。
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傘の布部分と骨が固定されていないので、可動する。この仕組みで傘の中に回り込んだ風の力の方向を変換。先端部に逃がしている。

また、親骨と傘部分が固定されず、骨が可動出来る状態になっているのも、耐風のためのアイディアです。傘の中に回り込んだ風は、通常、傘の内側に湾曲した形のために、外に抜ける事が出来ずに傘を押し上げ、結果的に傘の弱い部分、つまり骨の先端部に押し上げる力が集中して、その力に耐えられなければお猪口になるし、耐えたとしても、空気の押し上げる力が強くて手を離してしまい、傘自体が飛ばされてしまったりします。この上向きの力を、傘の骨を動かす事で外側に向く力に変換する仕掛けになっているのです。

だから、センズアンブレラのように、風が内側に回り込まないわけではないし、ダブルキャノピー型のように、風を傘の内部に設けた抜け道から外に出すわけでもないので、風自体はしっかりと傘の内側に回り込んできます。そのため、BLUNTの傘をさしていて強風が吹くと、多少は傘を持っていかれる感じにはなるのですが、その持っていかれる力自体が、風の強さの割りには弱い感じで、結果、傘が飛ばされたり、お猪口になったりすることがありません。本当に、風の方向を変え、力を分散させて、傘の外に逃がす、という働きをしているのだな、と実感する事が出来ます。

今回、ガイド納富が実際に購入して試したのは、「XS_METRO」という折畳み傘のタイプで、長傘のタイプに比べると、耐風性能は劣るのですが、風速20mに耐えるという、そのカタログデータに対して、歩くのが少し困難(普通のビニール傘なら一発で壊れるレベル)な強風でも、お猪口になる事もなく、普通に傘をさして歩けたので、実用上、問題はないと思いました。

折畳み傘としてのBLUNTの傘の魅力

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このハンドル部分をただ引き下げるだけで、スムーズに閉じる。しかもシャフトの収納も完了するから畳む作業がとても楽だ。

折畳み傘として、良く出来ていると思った点は、ワンタッチで開く機能の優しさというか、バサッと素早く開くというより、スーッとスムーズに開く感じで、街中で扱いやすい事と、閉じる際の、ボタン類を操作する事なく、単に上部のハンドルを引っ張るだけで、とても軽々と閉じられる事。何より、閉じる操作はワンアクションのみで、折畳み傘が「畳まれた」状態で閉じる事。通常、折畳み傘は、傘自体を閉じた後、伸びたシャフト部分を縮める作業が必要で、そこが力が要るポイントだったりするので、その作業が無いというのは、とても快適なのです。
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クニルプスの「FiberT2 Duomatic」との長さの比較。

もちろん、その快適さと引き換えに、折り畳んだ状態でも傘はあまり短くなりません。クニルプスの「FiberT2 Duomatic」と比べると、畳んだ状態で約9cmの差があります。これだと、A4ファイルサイズのブリーフケースの横幅いっぱい必要なので、小ぶりのカバンには入りません。男性用の通常のブリーフケース以上、つまり、大きめのトートバッグや、横長のショルダーバッグといった、普段大きめのカバンを使っている人でないと持ち歩きにくいのがネックです。といっても、この畳む時のスムーズさや耐風性能を考えると、この傘が入るカバンを持ち歩こう、と思ってしまうほどではあります。

ガイド納富の「こだわりチェック」

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石突きの部分も、プラスチック製で平たくするなど、安全性が考えられている。

現在、ガイド納富は、ライブなどに行くような、徹底的に荷物を減らしたい時以外は、やや横幅に余裕があるカバンを使うようにして、この「BLUNT XS METRO」を持ち歩いています。やや大きいのですが、軽くて、実際に使う際に、傘の骨の先端が尖っていない安全性と信頼出来る耐風性能、開閉の楽さ、といった要素は、多少カバンの中が嵩張る程度は我慢しようと思えるほどではあるのです。実際は、フル機能で秒速30mの風にも耐えられる長傘バージョンの方が、さらに使いやすいのですが、カバンに入る、というのも、最初から降っている状態の方が少ない、最近のガイド納富の外出事情では、とても重要な事なのです。
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製品はキレイなケースに入っているのでギフト用途にも使える。

実際、傘は、いつになったら飛躍的な進歩を遂げるのだろう、とは思いつつ、こんな風に、小さなアイディアの集積を感じるのも面白いと考えてしまいます。このBLUNTの傘のように、メカニズムに特長があったりすると、なおさら嬉しく感じてしまいます。この感覚は、ガジェットや文房具の面白さにも通じていて、「モノを使う」楽しさの大きな要素だと思うのです。面倒な雨の日の外出時にも「傘すげー」と思えれば、それで楽しく歩いたり出来るのは、悪くないなあと考えています。

<関連リンク>
BLUNT「XS METRO 51」黒は、Amazonで購入できます
こちらはグレー。
ブルーもあります。
ローズも。

耐風の仕組みなども細かく書かれているBLUNTの公式サイト
公式サイトのオンラインショップ。全ラインアップが購入可能
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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