家計管理と投資には、共通のコツがあった
家計管理と投資がうまくいくコツには、意外な共通点があります。それは「メンタルの強さ」です。精神力が強く、家計管理能力の高い人は、投資でも利益を出しやすいということです。家計管理能力の高い人と、投資で良い結果を出せる人の特徴をそれぞれ以下に挙げました。ご覧になるとわかるように、いずれもメンタルに関わる特徴が目立ちます。
■家計管理能力の高い人の特徴
- 金銭感覚に優れている
- 商品の良し悪しを見極める能力が高い
- お金を使うべき時と使うべきではない時の判断基準が明確
- 景気に翻弄されない
- 家計簿をつける習慣がある
- 自分なりの価値観を持っている
- 相場観がある
- 投資対象の良し悪しを見極める能力が高い
- 買い時と売り時のルールを持っている
- 時流には乗るが、翻弄はされない
- 投資記録をつけている
- 情報や人の意見より自分の直感や価値観を大切にする
浪費家思考のまま投資をしても、うまくはいかない
私自身、かつて我が家の家計を立て直す際、最初は「投資で儲けよう」と思って株式や投資信託を売買しました。しかし、そんなに甘い世界ではなく、損失の連続でした。
浪費家思考のまま、家計に対するメンタル力が弱いままで投資をすると、以下のような思考や行動に陥ってしまうのです。みなさんも思い当たるフシはありませんか?
浪費家思考のまま、家計に対するメンタル力が弱いままで投資をすると、以下のような思考や行動に陥ってしまうのです。みなさんも思い当たるフシはありませんか?
- 利益が出ると「もっと上がるかも!」と思い、結局値下がりして利益を取り逃がす
- 損失が出ると「また値が戻るかも!」と思い、もっと損失が拡大する
- 情報に翻弄されるため、失敗を人のせいにする
- 金銭感覚が悪く、高い値で買って、安い値で売ってしまう
- 損失が出ていても、見なかったことにをする
家計管理能力が上がれば投資の腕も上がる
しかし、とことん節約をしながら家計簿をつけ、家計の支出をうまくコントロールできるようになってくると、投資でも少しずつ良い結果が出せるようになりました。知識が豊富になったこともありますが、日々の家計管理を通して金銭感覚が養われ、同時に相場観も磨かれ、メンタルが強くなったのです。今では、家計も心も満足するような投資法で、良い結果が出せるようになっています。自分自身の経験だけでなく、いろいろな人たちを見ていると、投資の失敗パターンと成功パターンが大きく分かれます。そのパターンの一つが、金銭感覚の良し悪しや家計管理能力の高さです。
家計管理が上手な人は、投資の能力にも長けています。「投資で儲けたい」と思っていても良い結果が出せない人は、自分の金銭感覚や家計管理を改めて見直してみてください。価値に見合わないムダな買い物をしていたり、自分の1カ月の支出を把握していなかったりしたら、そこから改善していくことをおすすめします。
実際に、投資で5%儲けるより、節約で5%の支出を減らすほうが簡単です。それだけ節約や家計管理を疎かにしてはいけないということです。
『金持ち父さん、貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏は「最も大きなリスクは資産運用をためらうこと」と書いています。これには追記があり、「倹約をし、身の丈に応じた生活をすること。投資の勉強に時間と労力を注ぐこと」とあります。とても深い言葉ですね。
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