9月の株式市場の傾向
銘柄をご紹介する前に、9月の株式市場について振り返りましょう。8月末に全銘柄を購入し、9月末に売却した場合の成績は以下の通りです。■検証結果
勝率: 33.16 %
勝ち数: 21,348 回
負け数: 43,022 回
引き分け数: 1,772 回
平均損益(円): -9,716 円 平均損益(率): -3.24 %
平均利益(円): 21,978 円 平均利益(率): 7.33 %
平均損失(円): -25,843 円 平均損失(率): -8.61 %
合計損益(円): -642,639,552 円 合計損益(率): -214,216.44 %
合計利益(円): 469,193,988 円 合計利益(率): 156,401.29 %
合計損失(円): -1,111,833,540 円 合計損失(率): -370,617.74 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 0.422
平均保持日数: 27.87 日
検証結果を見てみると、9月の株式市場は勝率が33.16%と低く、1トレードあたりの平均損益もマイナスとなっています。以上の結果から、8月の成績(8月勝率41.22%)と同様に、9月は買いのトレード成績が厳しいひと月となりそうです。
9月に優れたパフォーマンスを示す銘柄とは
下落傾向の強い9月の株式相場ですが、その相場でも優れたパフォーマンスを残している銘柄がいくつかあります。その中で、今回ご紹介したい銘柄は、ホシザキ電機(6465・東証1部)です。ホシザキ電機は、外食産業を主な顧客とし、製氷機や業務用冷蔵庫をはじめとした業務用厨房関連機器を製造・販売している企業です。以下では、同社の詳細についてご説明します。
■事業内容
同社は業務用厨房機器大手です。同社の主力製品である業務用冷蔵庫は、飲食店だけでなく、農業・漁業の施設、様々な分野の研究施設でも使用されています。製氷機、業務用冷蔵庫、食器洗浄機、ディスペンサなどは国内トップシェアです。さらに、製氷機においては海外でもトップシェアを誇っています。
■特色
同社を注目する一番の要因は、積極的に海外進出して、企業規模を拡大させていることです。
2013年期第2四半期決算をみてみると、海外の主力市場である北中米市場は、売上高が192.38億円(前年同期比+32.3%)、セグメント利益が26.85億円(同+36.9%)となりました。大幅な増収増益を達成しており、海外での事業環境は良好に推移していると判断できるでしょう。
これは、2013年にM&Aを行った米国の食器洗浄機メーカーの業績が利益に上乗せされたことが要因です。同社は海外市場開拓に向けて積極的なM&Aを行っており、今後もM&Aによる海外市場進出は継続していくでしょう。
直近では、今年7月に、ブラジルのフードサービス機器メーカーの子会社化が決定されるなど、海外進出の勢いは止まらず、同社の成長速度が加速しています。国内の安定した経営基盤から生み出される利益を元手に、積極的なM&Aによる海外展開を推し進めることで、同社の売上はさらに伸長する期待が持てるでしょう。
■財務分析(ファンダメンタルズ)
足元の業績を見てみると、第2四半期連結決算は、売上高1005.62億円(前年同期比+11.9%)、経常利益は138.83億円(同+58.1%)、当期純利益は、79.75億円(同+58.4%)と、4期連続で増益となりました。
海外事業が好調に推移していることはもちろん、国内の設備投資需要が復調傾向にあることや、震災以降の省エネ志向の高まりが、省エネ技術の高い同社製品への需要を増加させています。国内、海外ともに業績が堅調に推移しており、財務状況は良好といえます。
■株価水準
同社の株価水準を見てみると、PERは21.46倍と割安感は感じられません。しかし同社が、業務用厨房機器を販売する国内大手株ではなく、海外市場で規模を拡大する成長株であることを考慮すると、決して割高とはいえないでしょう。同社は今後も積極的にM&Aを行い、企業規模が拡大していくと考えられることから、株価は企業規模の成長と連動して上昇していくだろうと判断しました。
ホシザキ電機と9月相場との相性を検証
ホシザキ電機と9月相場の相性のよさを、システムトレードの観点からみるために、8月末に同社株式を購入し、9月末に売却した場合の検証を行いました。検証結果は以下のとおりです。■検証結果
勝率: 100.00 %
勝ち数: 4 回
負け数: 0 回
引き分け数: 0 回
平均損益(円): 12,234 円 平均損益(率): 4.08 %
平均利益(円): 12,234 円 平均利益(率): 4.08 %
平均損失(円): 0 円 平均損失(率): 0 %
合計損益(円): 48,934 円 合計損益(率): 16.31 %
合計利益(円): 48,934 円 合計利益(率): 16.31 %
合計損失(円): 0 円 合計損失(率): 0.00 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 999.99
平均保持日数: 27.50 日
9月の株式市場は全銘柄の勝率が33.15%と、例年株価が下がりやすい傾向にあります。そのため、不用意な損失を被ることのないよう、銘柄選びには気をつける必要があるでしょう。
一方、ホシザキ電機の勝率は100.00%。9月相場との相性がよいといえます。下落傾向が非常に強い9月の株式市場では、ホシザキ電機のような成長性があり、かつ、好業績な銘柄に注目してみてください。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)