パリからTGVに乗って約5時間。 カンペールという町に降り立ちました。 朝一番で行っても到着は昼過ぎ。 ブルターニュ地方は天気が変わりやすく、雨が多いと聞いてたのですが、 この日はカラッと爽やかに晴れた良い天気でした。
町の横をゆったり川が流れています。
橋にはそれぞれ違うアレンジの花壇が。
ここは「カンペール焼き」という陶器が有名なところ。 さっそく工房を見学することにしました。 町を流れる川沿いをずんずん歩いていくと、 外れの方に工場があります。横には陶芸博物館もありました。
カンペール焼きを売るお店。
壁中にお皿が貼り付けられています。
さて、工房へ入ってみたら結構混雑。 各地から観光客が詰め掛けてきているようです。 時間で予約制なので、受け付けでお金だけ払って引き換えチケットをもらい、待っている間は周りのお土産屋を散策。 近くにはおいしい匂いの漂ってくる、ブルターニュ菓子を売る店がありました。日本でも流行ったクィニーアマンやファーブルトンという焼き菓子など。味見もできるのでみんな群がっている。まるい花形のガレット(クッキーの一種)がとても素朴なおいしさで、結局購入。カンペール焼きの陶器と同じデザインの缶に入っていました。食べた後も捨てられません。
そのまま持ち帰った缶。小物入れに活用。
そうやって結構楽しくヒマを潰していると、やっと工房の中に入れる時間がやってきました。 説明員が1人つき、十数人が1グループになってぞろぞろと見学します。説明はフランス語だけれど、見ているだけでも工程が分かって楽しい。粘土を捏ねるところ、捏ねた粘土を潰して、形作るところなど、実際に働いている場所にそのまま入って見学します。 お皿やお椀の型の中に粘土が入ると、 上からプシューっと圧力をかけて、形が出来上がります。単純作業なのになぜか見ていて飽きない。 半分は機械を使っているけれど、なんだか旧式ののんびりした機械。細かい調節や力加減は全て人の手で行われていました。 乾かして焼いた後、いよいよメインイベントは絵付けです。 ここの陶器は、素朴でおおらかなタッチの絵が特徴。 ブルターニュ地方の民族衣装を着た男女の絵や、鳥や動物、花など自然を描いたもの。どれも手作りの温かみを感じられる、優しいモチーフでした。全て一つ一つ、丁寧に手で描かれていくため、微妙なずれが生じることから、この世に二つと同じものがなく、コレクターも多いんだそうです。一通り工程を見た後は、これらの商品をお土産コーナーで買うこともできます。店内はとても広く、絵皿は特に種類も豊富で色とりどりなのでどれにしようか迷いそうですが・・・。
素朴で温かい、手作りの味。
カンペール焼き陶器:参照HP
(フランス語ですが、工程や商品を見ることが出来ます。)
300年の歴史を持つ老舗HB-Henriot のサイト
とはいってもフランスまで行って、さらにカンペールまで行くのはなかなか大変。日本でカンペール焼きの陶器を売っているお店を見つけました。なんとクレープ屋さんにて。 オーナーはフランス人、しかもブルターニュ出身だから味は確か。クレープはお菓子なだけじゃなく、卵やハム、チーズなどと一緒に立派なお食事として頂けます。
カンペール陶器がたくさん。全て品質が保証されています。
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カフェ・クレープリー・ル・ブルターニュ表参道店
東京都渋谷区神宮前4-9-8
カソレール原宿1F
表参道駅A2出口より徒歩2分
TEL 03-3478-7855
月曜定休
神楽坂、札幌にも店舗あり。詳細はHPへ。
http://www.le-bretagne.com
ブルターニュの気分を彷彿とさせる店内。
次ページでは、さらに田舎の小さな村を巡ります。
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