年会費のハードルは序々にさがっている

格安な年会費で保有できる廉価版ゴールドカードが登場し始めたのは、2008年あたりからです。ゴールドカードの平均的な年会費は1万500円(消費税込み。以下同)でしたが、廉価版では、まず5250円が登場し、その後3150円が発行され、ついに2000円というゴールドカードが続出することになります(現在の最安値は第1回目で紹介した1950円です)。

廉価版のゴールドカードは、従来のゴールドカードが提供するサービスの一部を縮小することで、低価格を実現しています。また、会員資格として、「20代限定」と若年層に絞っている場合も少なくありません。その具体例を、JCBのプロパーカードで見てみましょう。

JCBの発行する2枚のゴールドカード比較

JCBの発行するフルスペックの『JCBゴールド』と、入会資格を29歳以下に限定した『JCB GOLD EXTAGE』の年会費と主なサービスを比較してみましょう。

『JCBゴールド』
  • 年会費: 1万500円
  • 海外旅行傷害保険: 1億円(自動付帯5000万円)
  • 国内旅行傷害保険: 5000万円(自動付帯なし)
  • ショッピングガード保険: 海外・国内ともに300万円
  • 無料で使用できる空港ラウンジ : 国内主要空港、ハワイ・ホノルル国際空港
  • ヘルプデスクサービス
『JCB GOLD EXTAGE』 ※29歳以下限定
  • 年会費: 3150円
  • 海外旅行傷害保険: 5000万円(自動付帯なし)
  • 国内旅行傷害保険: 5000万円(自動付帯なし)
  • ショッピングガード保険: 海外・国内ともに200万円
  • 無料で使用できる空港ラウンジ : 国内主要空港、ハワイ・ホノルル国際空港
  • ヘルプデスクサービス
上記の2枚を比較すると、大きく違うのは旅行傷害保険の部分だけと言えるかと思います。毎年海外に出かける人なら、JCBゴールドの年会費の元は取れるかもしれませんが、そういう機会が少ない人は、JCB GOLD EXTAGEで十分ではないでしょうか。

年齢制限なしで従来水準のサービスが受けられるお得カードも

廉価版ゴールドカードでは、年齢制限のあるものはJCBのように上位のゴールドカード並みのサービスが付帯しているケースが多いのですが、中には、シティカードジャパンが発行している『シティ エリート』(年会費3150円)のように、年齢制限なしでJCB GOLD EXTAGEとほぼ同じサービスを提供している、お得なカードも存在します(無料で使える空港ラウンジにハワイ・ホノルル国際空港が入っていない程度)。廉価版ゴールドカードは、登場以来人気が高いのですが、サービス内容を考慮すると当然といえるでしょう

また、廉価版は、ゴールドカードが持つステータスを切り売りしている印象がありますが、カード会社が発行に踏み切ったことには、大きな理由があります。2007年に施行された改正貸金業法によって、カード会社のキャッシングによる収益が大幅に減少しました。そこで、カード会社にとって確実な収益が見込め、それほど経費をかけることなく発行ができる、廉価版ゴールドカードが作られたと考えられます。

現在、上記のような廉価版ができた流れとは別に、ポイント還元率のアップを主眼としたものなど、新しいタイプのゴールドカードが登場してきています。日本人のポイント好きというニーズに呼応したもので、日本独自のゴールドカードの形態と言えるかもしれません。ゴールドカードの選択肢の幅はどんどん広がっています。
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