はじめに
この記事をご覧の皆さま、初めまして。ストリートダンサー/インストラクターの三宅正と申します。今回は、ストリートダンスの基本の中から、「ランニングマン」についてご紹介します。「ノリ」と「ステップ」の違い
ストリートダンスの基本は、ほとんどのジャンルにおいて、「ノリ」と「ステップ」の2つに大分されます。例えば、「ノリ」には「アップ&ダウン」といった、いわゆる「リズムトレーニング」などから、「身体の確度」「グルーヴ」といった抽象的なものまで様々な要素があります(この「抽象性」こそが、ストリートダンスの醍醐味です)。次に「ステップ」ですが、こちらの方が世間一般的な「ダンス」のイメージに近いと思います。すなわち、音楽に合わせてリズムを取りながら足を動かす※。そこに全身の様々な動きが足されていくことで、より本格的な動きになっていきます。
※「ステップ」は実際には足だけでなく身体全体が連動するものなのですが、ここでは便宜上、「足を動かす」と書いています。
今回ご紹介する「ランニングマン」は、上記の区分けで言うと「ステップ」に該当します。1980年代後半にニュージャックスウィングの音楽と共に生まれた、ストリートダンスの最も代表的なステップの1つであるこの「ランニングマン」。現在活躍している多くのトップダンサーも、昔ダンスを始めた頃には必ずと言って良いほどこのステップを通過しています。
体の使い方(1):準備の姿勢
図1:準備の姿勢(横)
図2:準備の姿勢(正面)