就活だけではなく、仕事でもやっぱり女性は損?
就活学生から考える女性の損得(All About News Dig)
男女雇用機会均等法が施行されたのは1986年のこと。女性であることを理由とした差別禁止を定めた内容ではあったものの、“努力義務”であり、違反しても罰則がなかったため、実効性に乏しいという批判も相次ぎました。
1997年に大幅な改正があり、女性のみの募集や女性優遇は原則として禁止。違反に対しては企業名を公表するなどの制裁措置を創設すること、セクシャル・ハラスメントの創設などが盛り込まれました。しかしながら、それから15年以上経つ今も、性別にまつわる不公平感は根強く残っているようです。
ライフネット生命が新卒採用にまつわる“都市伝説”の真偽を調べた調査では、男女別の雇用について「両者に全く差はない」と回答した人は52.7%と、過半数を超えました。しかし、「男性が有利」と回答した人は37.0%、「女性が有利」は10.3%に過ぎなかったとか。表向きは男女平等という体裁はとっているものの、実際には男性を有利に扱っている実態があるのでは、という見方もあります。
また、結婚後や出産後も働き続けるかどうかをたびたび聞かれ、企業の固定観念に悩まされたり、「すぐ辞めるに違いない」と決めつけられることに精神的負担を感じた女子学生も少なくないようです。
さらに、セクシャルハラスメントの問題もあります。今年5月には大手マスコミ企業の人事部長が企業説明会で知り合った女子学生を呼び出し、ホテルに連れ込んだことが明らかになるという事件も。「Twitter」や「Ustream」、SNSなどのソーシャルメディアを活用した就職活動が活発化していることを背景に、大学のOBを騙って女子学生にアプローチするという事例も物議を醸しました。
一方、前述の調査によると約4割にあたる女子学生が「女性でよかった」と思える経験をしたとも回答しています。何を持って「得」とし、何を持って「損」をするのか。同じ出来事に直面したとしても、答えは異なる可能性が大いにあります。実際に起きている事象としての損得よりも、そこにあるとらえ方にこそ、フォーカスすべきなのかもしれません。
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