土地の売却・土地売買

「古家付土地」の効き目!?(2ページ目)

一般的に土地の売却は、マンションや戸建てと比べて難易度が高くなります。特に更地。当然のことながら建物が建っていないため、買い手側は、建物が建ったあとの「想像」でしか判断する材料がありません。では、少しでも検討材料を多くするために、現存する古家を活用してみませんか?

楯岡 悟朗

執筆者:楯岡 悟朗

土地活用・不動産査定ガイド


新しいターゲットの掘り起し

最近は、昔のように「作っては壊す」のスクラップ&ビルドではなく、現存する建物を直しながら大事に使っていこうとする国の施策により、リノベーション住宅が非常に流行しています。上記の効果以外にも、耐震補強を含めたリフォーム・リノベーションを行い、そのまま使おうとする人へのアプローチが可能になります。

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新築同然の室内へもリフォーム可能

6000万円の土地に建物を建てると1億円近い予算の買い手を探す必要があります。しかし、しかしリフォームして使おうとする人たちへアプローチすることが出来れば、6000万円+リフォーム代の予算の買い手まで、ターゲットを広げることが出来ます。

また、通常、土地代と建築費の総額で融資を受ける必要があるため、建物がない土地のみに住宅ローンを利用することは出来ません。しかし、古家があれば中古戸建として(つまり土地代のみで)、住宅ローンを検討することができ、さらに広い層へのセールスが可能になります。少しでも多い人数にアプローチをすること、これが販売の鉄則です。

価格交渉の目安として

しかし、解体して一から自分好みの家を建てたいと希望する買い手が出てくることもあります。通常は現状引き渡しなので、解体費用は買主負担となります。現在の不動産取引では価格交渉が当たり前です。解体が買主負担とするケースだと、価格交渉の際に、解体費用分の値下げを要求することが多いです。

更地として売りに出すのであれば、解体費用は売主負担が当然です。もともとその分はなかったものと考えることで、スムーズな価格交渉が出来るのではないでしょうか。

このように色々な選択肢が考えられるという面で、現存する古家を活用することは、売り手・買い手双方にとって、非常に効果的ではないかと思います。もちろん、その地域の特性や顧客層を把握する必要があります。調べてみた結果、更地にして売却した方が良いエリアもあると思います。

「土地の売却=更地にしなければいけない」という訳ではないということです。そうした認識を持っておくかいないか、非常に重要ですので、今回を機会に頭の隅にでも入れておいてください。
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