目隠し等のための外周工事
前述とは違い、必要に迫られるわけではないが、隣との目線を隠したい場合やセキュリティーを高めるために行う外周工事として、フェンスやブロック塀や生垣の工事があります。高い部分の目線を隠すためには、周囲にフェンスをして、背の高い木を植栽すると良いでしょう。昔は生垣や隣地境界近くに植栽をすると、お隣から、お礼を言われたものですが、最近ではトラブルになるケースもあるので、背の高い落葉樹はタブーになりつつあります。 エコロジーが叫ばれる中、全く緑がない家も増えました。緑の重要性は理解しても、自分の近くにはない方がよいと考えている人が増えているようです。
目隠し等の方法
メッシュフェンス最近最も多い方法で、工期が短く、何より安価なのが特徴です。美的には決してよいものとは思えませんが、植栽などと組み合わせるとよいでしょう。
アルミ形材フェンス
アルミ建材メーカーが競って新しいスタイルのフェンスを開発しています。まったく遮へいされたタイプやルーバータイプ。一部木が使われたタイプ、木に見えるように作られたタイプ等、いろんな家や庭に合うよう、いろんなタイプのフェンスが用意されています。また門扉やポスト等と、デザインやカラーが統一され、コーディネートが楽にできます。その反面、画一的で個性を追求する人には向いていないと言えます。
ウッドフェンス
昔は標準だった木塀が新しい感覚でリノベートされ、ウッドフェンスとしてまた人気が出ています。木の持つ温もりと、だれでもが気軽に加工ができて、オリジナルを楽しむことができる点が人気の原因でしょう。ウッドフェンスについては次回で、もう少し詳しく解説したいと思います。
壁を作る
ブロックで壁を作り、左官仕上げやレンガやタイルで仕上げる方法もあります。ガラスブロックを入れてみたり、壁の一部をへこませて、小物を飾る、ニッチを作ってみたり、手形をつけたりと個性を追求するにはよいのですが、他と比べ割高になります。
生垣
植木で壁を作る生垣という方法もあります。緑を増やすため、推奨されていて、自治体によっては、助成金が出るところもあります。一度調べてみてはいかがでしょうか。ただ生き物なので、メンテナンスが不可欠です。お隣に、了承を得ておく必要があります。
その他
ロートアイアンフェンスはヨーロッパでは、古くから愛された方法で、鍛冶屋さんが太い鉄をねじったり曲げたりして作る、重厚感のあるフェンスで、高額ですが、高級感が出ます。スペインの建築家、アントニオ・ガウディのお父さんが建築鍛冶職人だったことは有名で、彼の作品の多くに、個性的なロートアイアンフェンスが採用されています。
このように、いろいろな方法があり、それらを組み合わせるのも良いでしょう。
物置小屋
物置や小屋を置くのでしたら、外周上に置くと良いでしょう。その部分のフェンスが不要となり、経済的に有効です。これも、各建材メーカー等からいろいろなタイプがでていて、フェンスにあわせて色や素材を選ぶと物置以上の美的価値が出ます。
ストックヤード
外周周辺で家の外やメインガーデンから見えない部分をフェンス等で目線を囲ってしまって、ストックヤードとしましょう。季節はずれの鉢植えや、お客様等に見られたくないものは、とりあえずここへ入れてしまえば安心です。棚などを作って、フェンスと共用とすれば、実用的で経済的です。外周工事は、公道や、隣地と接している部分なので、周辺の町並みや環境に配慮してデザインする必要があるでしょう。また、お隣等とうまくお付き合いができるような配慮も必要です。地球から緑が減っていますので、植栽等の緑を多く取り入れてほしいと思います。
次回では、最近人気のウッドフェンスにスポットをあてたいと思っています。