K-POP

最新K-POPアルバム 002回 PSY『Gentleman』

「江南スタイル」で世界的ブームを巻き起こしたPSYの新曲「ジェントルマン」が4月12日に遂に発表され、すでにYou Tubeでは再生回数が1億5千万回(4月19日現在)を超える人気を集めていますが、その内容はどのようなものでしょうか。

執筆者:古家 正亨

PSY『Gentleman』

PSY『Gentleman』

全世界待望?かどうかは別として、世界中(いや日本を除いてか?)の誰もが気になっていたであろう「江南スタイル」で世界的ブームを巻き起こしたPSYの新曲「ジェントルマン」が4月12日に遂に発表され、すでにYou Tubeではそのミュージック・ビデオの再生回数が1億5千万回(4月19日現在)を超える人気を集めています。

いや、でも人気があるとは断定できないかもしれません。というのも、15億回の再生回数を記録した「江南スタイル」の“次”ですから、まずは観てみよう!という感覚で、再生している人がほとんどではないでしょうか。
まだ観ていないという人は、とりあえず、観てみましょうか。

Gentleman MV

http://www.youtube.com/watch?v=ASO_zypdnsQ

いかがですか?
で、その新曲ですが、お膝元の韓国でも賛否両論になっているようです。「面白い」という評価から「PSYらしくない」という評価までいろいろあるようですが、僕は、十分PSYっぽいと感じましたね。ただこの曲「江南スタイル」を超えるヒットは無理でしょうね。

まず感じたのが「江南スタイル」同様、この新曲からも「今のPSYはLMFAOの音が好きなのかなぁ」という感じがしました。確かにLMFAOの音は面白いですし、クールですし、聴いていて飽きないんですが、ちょっと意識し過ぎのような気がします。

そもそもPSYは、自らの曲に海外のポップソングを巧く取り込み、上手に料理してきたという歴史があります。
それは、デビューアルバムのタイトル曲「鳥(セ)」で、The Shocking Blueの「Venus」を。そして韓国で大ヒットした「チャンピオン」では映画『ビバリーヒルズコップ3』の挿入歌「AXEL」をネタに使ったり、「Right Now」ではDavid Bowieの「Let's Dance」を使ってみたりと、あくまでネタとしてそれらを活用してきました。ですから「江南スタイル」を聴いてLMFAOっぽいと思うこと自体、そもそもナンセンスなのかも知れません。

LMFAO MV
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=SkTt9k4Y-a8#!


ただ「江南スタイル」が凄かったのが、そういった考えを超越して、面白いと思わせたミュージック・ビデオと、馬ダンスをはじめとする一見、猟奇的にも見えるダンス・パフォーマンス、そして“オッパン 江南スタイル”や“Oh,Sexy Lady”といったわかりやすいフレーズを取り入れた“遊び”がスパイスとして、うまく効いていた点が、高い評価やヒットにつながったのだと思います。そして何より、PSYがこの曲を、世界を意識して作ったのではなく、あくまでドメスティックなコンテンツとして作ったというところが、寧ろ世界中から注目されることになったのだと思います。
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます