いや、でも人気があるとは断定できないかもしれません。というのも、15億回の再生回数を記録した「江南スタイル」の“次”ですから、まずは観てみよう!という感覚で、再生している人がほとんどではないでしょうか。
まだ観ていないという人は、とりあえず、観てみましょうか。
Gentleman MV
http://www.youtube.com/watch?v=ASO_zypdnsQいかがですか?
で、その新曲ですが、お膝元の韓国でも賛否両論になっているようです。「面白い」という評価から「PSYらしくない」という評価までいろいろあるようですが、僕は、十分PSYっぽいと感じましたね。ただこの曲「江南スタイル」を超えるヒットは無理でしょうね。
まず感じたのが「江南スタイル」同様、この新曲からも「今のPSYはLMFAOの音が好きなのかなぁ」という感じがしました。確かにLMFAOの音は面白いですし、クールですし、聴いていて飽きないんですが、ちょっと意識し過ぎのような気がします。
そもそもPSYは、自らの曲に海外のポップソングを巧く取り込み、上手に料理してきたという歴史があります。
それは、デビューアルバムのタイトル曲「鳥(セ)」で、The Shocking Blueの「Venus」を。そして韓国で大ヒットした「チャンピオン」では映画『ビバリーヒルズコップ3』の挿入歌「AXEL」をネタに使ったり、「Right Now」ではDavid Bowieの「Let's Dance」を使ってみたりと、あくまでネタとしてそれらを活用してきました。ですから「江南スタイル」を聴いてLMFAOっぽいと思うこと自体、そもそもナンセンスなのかも知れません。
LMFAO MV
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=SkTt9k4Y-a8#!
ただ「江南スタイル」が凄かったのが、そういった考えを超越して、面白いと思わせたミュージック・ビデオと、馬ダンスをはじめとする一見、猟奇的にも見えるダンス・パフォーマンス、そして“オッパン 江南スタイル”や“Oh,Sexy Lady”といったわかりやすいフレーズを取り入れた“遊び”がスパイスとして、うまく効いていた点が、高い評価やヒットにつながったのだと思います。そして何より、PSYがこの曲を、世界を意識して作ったのではなく、あくまでドメスティックなコンテンツとして作ったというところが、寧ろ世界中から注目されることになったのだと思います。