手織り/手織りの基本

織機(しょっき)の種類(2ページ目)

足踏み式の高機から、場所もあまり取らない卓上織機(しょっき)まで。織機にもさまざまな種類があります。こちらではその特徴と、初めての織機選びのポイントをご紹介します。

執筆者:箕輪 直子


卓上タイプ

これら高機に比べて場所の取らない卓上で作業するタイプの織機もあります。

■クロバー株式会社の「咲きおり」
卓上織機

クロバー株式会社の卓上織機「咲きおり」


■ハマナカ株式会社の「織美絵」
卓上織機

ハマナカ株式会社の「織美絵」


ここ10年大手手芸メーカーが手ごろな価格の卓上織機を取り扱うようになったため、手織り人口は急激に増えてきました。

卓上織機はその他海外メーカーも含め種類も豊富で、大手メーカーのものは備品一式・日本語の説明書・DVDなどが本体キットに含まれています。価格の目安は2~5万円です。


■卓上タイプ多綜絖織機
先に紹介した2つの卓上織機のつくりは2枚綜絖ですが、同じ卓上織機でも綜絖枠の枚数の多いタイプもあります。

卓上織機

綜絖枠の多い卓上織機


上の卓上タイプ多綜絖織機を上から見た状態が次の写真です。

卓上織機

上から見た卓上タイプの多綜絖織機



8枚の綜絖枠があり、高機が踏み木を足で(踏んで)開口させるのに対し、卓上多綜絖はレバーを倒すことで開口させます。

このタイプも種類は豊富で、5~10万円くらいの価格です。


■ハンディタイプ
その他の織機として、ハンディタイプもあります。

織機

ハンディタイプの織機



このタイプは5000円以内で購入できますが、織れる布の範囲は30cm四方以内になります。


■紐状の布専用織機
ほかにも、紐状の布専用の織機もあります。

織機

使用する素材に特化した専用の織機



長さはある程度織れますが、幅10cm以下のベルト専用になります。


織機を選ぶ時の注意点

手織りにあこがれて、勢いではじめから高機を購入される方もいますが、高価な道具ですし、場所も取り、簡単にしまうというわけにはいきません。

高機を使いこなすためにはある程度使い方を習う必要があるので、もし高機を購入するのであれば通いやすいところに教室があるかどうかを、まず先に確認されるといいでしょう。

またどんなものを織りたいかによって選ぶ高機それぞれの特性があり、使い勝手も変わってきますので、カタログだけでなく実物を見比べて、できれば一度体験してから選ぶことをお勧めします。

また先に紹介した各メーカーの卓上織機は基本的には2枚綜絖ですが、これらでも手織りの基礎は十分に学べます。

これから手織りを始められるのであれば、まずは卓上織機で手織りに親しみ、自分と手織りの相性がいいかどうかを確認してから高機へと進まれるのもいいでしょう。

また手織りには道具を使わない「ゆび織り」という選択肢もあります。
それについては別項目を参照してください。

ゆび織り

道具を使わないゆび織り


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