鉄道/観光・イベント列車

観光特急「A列車で行こう」に乗って天草を旅しよう

ジャズの名曲をBGMに走る特急「A列車で行こう」は、JR九州の数多い観光列車の中でもユニークな車両のひとつだ。A列車のAは天草、アダルト(大人)を表すように、車内に設置されたカウンターバーでハイボールを飲みながら大航海時代のヨーロッパをイメージしたレトロな雰囲気に浸りながら極上のムードある旅が味わえる。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

熊本駅は、JR九州の誇る観光列車が多数集結するターミナルである。肥薩線の人吉へ向う蒸気機関車ハチロクの牽引する「SL人吉」、車内に親子シートや子供遊び場があってファミリーに人気の「あそぼーい!」、そして天草観光の玄関口三角へ向う「A列車で行こう」が発着する。今回は、車内にカウンターバーがあって、大人のムード漂う「A列車で行こう」をご紹介しよう。

観光特急「A列車で行こう」の特色

A列車

三角に向かって快走する「A列車で行こう」


車体サイド

車体サイドはロゴや列車名が賑やかに並ぶ

JR九州の観光列車には、普通の列車名とは一味違った愛称がいくつかある。「ゆふいんの森」「はやとの風」「海幸山幸」「指宿のたまて箱」、どれもユニークな命名だ。そしてこの「A列車で行こう」。70年以上も前にアメリカで生まれたジャズのスタンダードナンバーのタイトルをそのまま使った型破りの列車名だ。

本来は、ニューヨークのハーレムを経てマンハッタン北部へ向う地下鉄路線の急行をAで表しているのでA列車というわけだが、JR九州では、名前だけを借りて、天草AmakusaのA、大人(アダルトAdult)のAからファミリー向けというよりは、大人の落ち着いた雰囲気を醸し出す列車というコンセプトで売り出している。

ロゴが描かれた車体

「A列車で行こう」のロゴが描かれた車体

「A列車で行こう」は、「九州横断特急」などに使われているキハ185系ディーゼルカーを改造して特別仕様とした車両2両編成で運行している。運転区間は、通常は、熊本から三角線の終点三角まで、週末を中心に(夏休み期間などの観光シーズンは毎日)1日3往復している。
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