超高層ビル建設時に発掘された遺物
ダイビルとともに秋葉原クロスフィールドを構成する超高層ビルの秋葉原UDX。このビルの一画に何やら謎めいた石垣が残されています。実はこの石垣は、秋葉原UDXを建設するに先立ち発掘調査をした際に、地下に残されていた江戸時代中期の遺物なのです。発掘を行った東京都埋蔵文化センターの調査によると、この地にあった青果市場跡の地下から発見された石垣は、長さ約60メートルにもおよんでいたそうです。そして、石垣を構成する石材は一つひとつ、くさび状に丁重に加工されたものでした。恐らくはこの付近にあった武家屋敷の土台を支えた石垣ではないかと推測されています。
石垣の一部は、UDXの駅前広場側に「石垣と武家屋敷」という説明板とともにモニュメントとして展示されています。これを見ますと、秋葉原駅周辺は江戸時代中期には大名や旗本の屋敷がびっしりと軒を連ねていたとことが理解できます。
いまや電脳文化の発信基地ともいえる秋葉原の最新ハイテクビルの地下が、江戸時代の武家屋敷であったわけです。この過去と現在を繋ぐ遺物をモニュメントとして、さらにビルの築定石垣として再利用されています。
■秋葉原UDX
住所:東京都千代田区外神田4-14-1
電話:03-5298-4185
営業時間:店舗により異なる
定休日:無休
URL:http://www.udx.jp/
アクセス:JR秋葉原駅からすぐ
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