中国本土株は短期的に見て香港H株指数と比較すると堅調な推移

もっとも、実際の中国の不動産市況が直ちに悪化しているかと言えばそうでもありません。万科企業や中国海外発展などの不動産販売状況は堅調な状況が続いています。これはどういうことかというと、ようするに中国政府は1軒目の本当に住むための実需向けの住宅購入を支援し、低所得者向けの経済性住宅(保障房)の建設を加速する一方で、投機や投資を抑える政策を打ち出している訳です。したがって、これはまっとうな政策であり、悪いことばかりではありません。しかし目先、不動産価格が調整する懸念が出てくると、不動産市況はどうしてもスローダウンしてしまいます。

また、中国人投資家の取引がメインの中国本土株は比較的堅調な推移を保っています。下記は上海総合指数ですが、短期的に見て、香港H株指数と比較すると堅調な推移となっています。これは中国本土株が長らく低迷してきたため、過去の株価水準からするとかなり割安になっているためだと思います。そして、上海総合指数は2013年3月22日現在、ようやく50日移動平均線まで戻ってきました。ここから50日移動平均線を越えて上昇していけば心配ありませんが、逆に50日移動平均線が上値抵抗線となり、下落に転じて200日移動平均線を下に突き抜けていくようだと典型的な下落パターンとなってしまいます。
短期的に、上海総合指数は香港H株指数と比較すると堅調な推移となっている

短期的に、上海総合指数は香港H株指数と比較すると堅調な推移となっている

今後のポイントはやはり中国政府の政策次第

それでは、今後どうなるかと言うことですが、今後のポイントは、やはり中国政府の政策となります。中国株はどうしても中国政府の政策の影響が大きいため、株価が堅調な状況を保つには、何らかの有効な政策が打ち出されるかどうかがポイントとなります。もっとも、中国政府はインフレへの懸念をかかえながら、(国民を食べさせていくために)約7%の成長を保っていかなくてはいけないという舵取りに迫られていますので、余談を許さない状況です。

なお、新しく首相になった李克強氏は3月17日に閉幕した全国人民代表大会の会見で「重要なのは経済構造改革であり、改革の恩恵や内需の潜在力、創造性の活力を結集し、経済成長の新たなエンジンとしなければならない」と述べており、期待されるところは、都市化や消費刺激策に絡んだ、内需を拡大させる政策となると思います。

参考:中国株通信

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